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2020/07/04

【南先生の玉手箱_0016_いろんな出会い -通勤途中ラジオより-】

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私の中学時代の担任で美術の先生の昔の文書掘り起こし、今回は平成16年6月30日と日付けの入った学校通信誌の下書き用ノートから拾ってみました。


以下、先生の下書き文章です。


車の中で時々ラジオから勉強になることがある。テレビより考えたり想像することができる。
時々車を止めてメモをしたりすることもある。ほとんどは暮らしの中で忘れてしまうのだが、心に残る感動もある。

今日の出会いは建築家の安藤忠雄氏であった。
人間として魅力のあるすばらしい建築家で、以前から新聞などでも彼の生き方、考え方、そして建築の仕事に強く気持ちをひかれた人である。

今日は、若者と夢とかのテーマで話していた。
時代は変わったと言いながらも今もって学歴社会が強く残る世の中で、親や大人たちの枠ぐみの中で子どもや若者たちの夢と言ってもたかが知れたものだとのこと。

子どもの将来などについては親が心配するものではない、彼安藤氏の場合には、全部独学とのこと。

若い時、大工の建築現場を見て、まず興味を持った。何とかこの道にと思ったが、家の都合で大学に行けなかった。
若いからできたと思うが、4年分の勉強を1年でやったとのこと。
毎日朝9時から夜中もとおして午前3時位までそれこそ月月火水木金金と、ひとりでがんばった。

それから社会に出ようと仕事を持ちまわった時、世間のほとんどが相手にしてくれない。それこそ学歴の壁かと思うのだが、ある出会いが自分の道を開いてくれたとのこと。

大阪の人で、小さい住宅の仕事を自分に任せてくれた人がいたとのこと。
人生は出会いと感動だとも言っていた。
建築ばかりではなく、いろんなことに言えることだが、仕事はどんなに小さいものでも他との広いかかわりがある。小さな住宅ひとつの中にも環境問題から都市計画に必要なことまで考えなければならない。

物も人も大切な部分がすべて含まれているとのこと。
小さい仕事ひとつ満足にできないものは大きな仕事は、ましてやれるものではないと、人間の信用問題、今の時代のものつくりや専門家と言われる者たち大きな提言のひと言だと思った。

 

 

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彼には若い頃、もうひとつの顔があった。
今でも鋭い表情をしているが、ボクシングジムに通って4回戦ボーイまでアッという間に進んで、その道でやる気も十分、けんかで金が入るならそんないいことはないとか、まあ冗談であろうが、そんな自分がある時、ファイティング原田に出会って大きなショックを受けたとのこと。

リングの上で命をかける、とても自分が勝てる世界ではないと、それこそ気持ちとして大きなカウンターパンチをもらったとのこと。
お互い人生見極めが重要だとのこと、少しお金をためて大陸をはじめ地球ひとまわりするほどの長旅に出たとのこと。

そこで日本の外をたくさん見て、自分とちがう人間との出会いの中から多くの発見があったとのこと。
今考えれば、若いからできたんだろうと、その頃から30年も過ぎないのに地球人口30億から現在60億、そしてしばらく先には100億の時代になる。
いろんな専門家たちはそのような大きな視野の中で環境、人間の暮らしを考えて仕事をしていかなければならない。

人生、若い頃夢中でとりくんだものから自然と身についた考えや力がある。
子どもの頃、学校でいろんな勉強があるが、人間つくり、倫理、他を思う気持ち、家庭愛など自分は、おばあちゃんからたくさん教えられたとのこと。

知識のつめ込みも人間ができていなければ、何の役にも立たないどころか、マイナスが多い。
子ども時代に自分で心も体も鍛えてほしいとのこと、そうですね、大人の側から枠ぐみをほどほどにしないと、とりかえしがつかなくなる、自立できない若者が多いとのこと。

話を聴きながら、自分はどうだろうかと考えさせられることが多かった。
誰かが言ってました、人間つくりが先、知識は自然にあとからついてくる。勉強も気があれば誰でもかんばる、そしてみんなちがう特性がある。だから若い頃何かに夢中になってほしい。
また夢中になれるように大人側も自分のうしろ姿、生き方に魅力のあるものでなければならないと。

そうですね、学校など、子どもにとって行きたい学校、学びたい授業など、日々の教材研究やとりくみ姿勢にふりかえると反省が多いです。

夢にむかって夢中になること、失敗は結果にあるもの、やる前からできないだろうとの判断をするな、若者たちにとにかく行動してほしいとのこと。
若い頃の夢中のとりくみがあとになって自分の今を支えるものになる。
他人の力でなく、自らの自信にして世の中のために自分が何ができるかとの話、とにかくすごい人である。

今、自分の仕事について建築のプロとしてふりえかれば、1勝9敗位のもので悪い仕事はしていないつものでも、満足のいく仕事は少ない。そこでまた夢中に次の仕事にとりくむ。
自分の今の仕事について不平不満を言うようになった時は仕事をやめる時だと言っていた。

何の仕事でもそうだろう、暇がないとか、お金がないとか、お金が少ないなどと言うようになったらおわりですとのこと。

人生まっすぐに生きている、なかなかまねのできないことだが、ちょっと考え方の一部でも自分の生き方の中に加えていければと思いながら20分位だったか、ちょっとみなさんにもお知らせしたくなって書いてます。

自分は世界を広く見て歩いたことで、人の感性のちがい、能力のちがい、暮らしのちがい、環境問題の重要性、又危機的な状況など他から学ぶことがたくさんあった。今日、日本は特に物質的に豊かな時代の中で、若者たちが新しいことに挑戦しなくなってきたようだ。

これも大人社会の裏かえしの状態なのかと思う。
大人のうしろ姿を見て子どもは育つ、時に自分が居眠り状態であることに気がついて全力疾走をすることも大切だと思う。
何かに夢中になると、たいがいのことはいい結果を残す。考えてばかりいると日が暮れちゃうよと言うが、できなかったのではなくて、やらなかったことのくりかえしに気がついてほしい。

そうですね、このことは特に年と共に反省またエネルギー不足も感じることが多いです。
個人差はあれども、どれだけ夢中になれるかとの話しのくりかえしだったような、特に学校で日々、夢中に嬉々として諸活動にとりくむ子どもたちのエネルギー、可能性を大切にかかわっていきたい。

毎日たくさんの感動のくりかえしの中で子どもたちにはものごとに夢中に暮らしてほしい。
その夢中になれる素材や環境つくりに大人、家族、学校、地域の支えが大切なんだと思います。

何かに夢中になっている子どもや若者に指示をすると言うより、サポート、中に少しでもかかわれる感性の幅を持ちたいと思いながら、なかなか難しいものですが、まず若者を育てた大人側が日々生き生き暮らすことなのかと思います。


以上がノートに残された先生の文でした。
私が同年代のときに、これだけ“熱く”なっていたか、というと・・先生はやはりすごい!
しかし、このノートに書かれた文は長かった。

方眼罫のノートに改行無し、文字空け、句読点もほとんど無し、濁点も無いものがあり、びっちり書かれているので、キーボードを打つにしても三歩進んで二歩下がる状態、・・どこまで進んだかすぐにわからなくなる。

付箋を貼りながらのまさに“難行苦行”でした。
内容は面白いが、活字化は大変なことです。
単純に読むだけでもこのノンストップ文書はつらいっ!(※活字化にあたり、句読点や改行は私の感覚で追加しています。漢字や仮名遣い、濁点はほぼそのままですが。)

というわけで、苦労に苦労を重ねたので、できるかぎり多くの人の目にとまれば幸いです。

 

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