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2020/08/22

別冊ステレオサウンド「菅野沖彦のレコード演奏家訪問<選集>」を読みました。

20200822_stereo_sound001

『菅野沖彦のレコード演奏家訪問<選集> -オーディオ愛好家を訪ねて-(別冊ステレオサウンド)』を読みました。
読み応えありました(゚ー゚*)。oO

これはステレオサウンド誌の1996年から2004年に掲載されたものの選集で、オーディオ界の巨匠、菅野沖彦氏が訪問者となり、オーディオ愛好家の自宅を訪ね、その人の持つサウンド・システムを聴き、“その人の音”に迫るというものです。

何と言っても『レコード演奏家』訪問と謳っているわけで、単にレコードを掛けているのではなく、この本に登場する方達は自らのシステムで“演奏”している、というのが菅野氏が提唱している『レコード演奏』という概念です。

写真の制作者は「写真家」と呼ばれるが、レコードの制作者は「レコード制作家」とは呼ばれない(残念だ)、そして優れた機器や物理特性はツールと手段に過ぎず、肝心なのは知的感性と豊かな経験だ、それを生かしてレコードを再生するのが「レコード演奏家」というわけです。

・・わかります。

特にこの本にも登場するジャズ喫茶「ベイシー」のマスター、菅原正二さんなどはそのレコード演奏家の最たる方なんじゃないでしょうか。
菅原さんは常日頃、「僕は演奏している気分でレコードをかけている。レコードをかけることはバンドで演奏することとまったく同じことだ。」とおっしゃっています。

私も一度だけですが、一関市のベイシーにその演奏を聞きに行って来ましたが、私がいつも聞いているものとは“別もの”の音楽が流れていました。生演奏とも違う、単なるオーディオ再生とも違う、まさに演奏されているジャズでした。

この本に登場するのは、録音のプロや、プロデュースなどをしている方など、仕事で音に関わっている人もいたのですが、皆、仕事とは別に自分の部屋で自分の音世界を創り出していました。

菅野さんの巧みな解説で、どんな音なのか何となく想像できてしまいそうなくらいの内容で書かれているのですが、どの人もそれぞれが自分の音を追求し、常にそれに向かって研鑽している様子がわかりました。

皆、それぞれがまったく異なるスピーカー、アンプ類などを用いているのですが、それらを写真で見ているだけで、こちらの想像は膨らみましたねぇ(゚ー゚*)。oO
大音量でインパクトあるサウンドや、小音量でもその人のワールドが見えてくるような音、とことん滑らかな音を目指している人、この楽器をこういう音で鳴らしたい・・という形で追い込んでいる人、などなど・・。

200頁を超えるものだったのですが、あっという間でした。
読んでいるだけで楽しくてわくわくするような本でした。

オーディオ好きな方は本屋で見つけたら、ちょっとパラパラとめくってみてください、面白いですよぉ。

 

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