「ひとり酒の時間 イイネ!/東海林さだお」を読みました。
『ひとり酒の時間 イイネ!/東海林さだお著(だいわ文庫)』を読みました。
“ひとり酒”というものは、いい大人になっても意外と難しいものですが、冒頭から「ひとり生ビール」というものをやってみる、という話で始まりました。
神田神保町にあるひとり生ビールを執り行うために、十日にいっぺんくらい出掛けて行く「L」というビアホールを紹介しています。
二階、道路沿いのガラス窓に沿った席にすわり、タン塩とエビフライをとる東海林さん。
大き過ぎず、小さ過ぎず、生ビールにぴったりの大きさのジョッキでビールを飲み、全長22センチ、直径3センチのエビ、堂々二本!マカロニサラダとトマトを従え、湯気をあげて横たわっている・・(*^_^*)
タン塩はいいけど、エビフライはビールに合わないんじゃない?!っていう人、このエビフライを食べてみろっ!みたいないつもの文で心なごみました(#^.^#)
定食屋でビールを飲んだり(東海林さんはこの世でいちばん美味しいものはビールだと言い切る)、あの門前仲町の「魚三」(安くて旨くて、充実していて、門前仲町に魚三ありと居酒屋ファンに名高い)で心ゆくまで飲んだり。
立ち飲みで、どういうものを「つまみ」にして、どう飲むか、なんて話題も出てくる。
また、東海林さんは「そら豆はビールには合わない」という自説もお持ちで、何度もそれについてはこの本の中で書かれています。
・・合うけどなぁ・・。
外国では“ぬるい”ビールを飲むのが当たり前です、みたいなところに行ってしまい、がっかりしたり、怒ったりする場面もありました。
いろいろな飲み方があると思うけど、私もビールは冷えているのが一番だと思う。
この本の後半に椎名誠さんとの対談も掲載されているのですが、椎名さんも別の本で、「ぬるくして飲むのが本場の飲み方です」と店員に言われ、冷やしてもらえなかった話を書いていたことがありますが、もう一度いうけど、東海林さん、椎名さんと同意見、「ビールは冷えたのをグビグビやるのが醍醐味」だと思う。
さらにファミレスで晩酌する話、缶詰で飲む酒場の話など、ひとり酒の話には事欠かない東海林さんの本でした。
コロナの影響で飲み会も少なくなり、どうしたらいいんだろう?!と思っているあなた、この本を参考に「ひとり酒」の楽しい時間を持ってみてはいかかでしょう。
私も・・やってみっか。
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