梶原しげるさんの「イラッとさせない話し方」を読みました。
『イラッとさせない話し方/梶原しげる著(日経ビジネス人文庫)』を読みました。
読み始めると、イラッとする話し方以前にコンビニのレジですぐキレる人の話が載っていました。
おおむね、ネクタイを締めた、ダークスーツ系の中堅ビジネスパーソンがいちいちキレるんだそうで、例えばコンビニで84円切手を買って、「ここに貼ってくれ」と言い、貼ってさしあげると「おい、ちょっと傾いてないか?ほら!こんなんじゃ大事な取引先に出せないんだよ。張り直せ!!俺はそういういいかげんな態度が許せないんだよ!!!」ってことになるんだそうで、コンビニ店員泣かせなのです。
そうねえ、こういう人、私も現在窓口業務をしていますが、毎日何人かはいます。
なんだろうねぇ、自分が何か特別な存在だとでも思っているのか、コンビニ店員や窓口業務をしている人を下に見ているのか、それとも会社で散々虐げられているのかのいずれかなんでしょう。
いきなり、「話し方」からはずれてしまいましたが、いよいよ言葉の話。
「大丈夫です」は、不要ですの代替用語として若い人に使われていますが、さらに異次元の使われ方としては、例えば私が上司でランチを部下におごったとしましょう。
私としてはお気に入りの店で美味しいものをご馳走したつもりで「どうだった、あのお店のランチ?」と聞くと「あっ、大丈夫です」って最近は応えるらしいです (・_・;
「お腹の具合は大丈夫、あたりませんでしたよ」って、私ならとるが、「まあ美味しかった」程度の意味で使っているのでしょうか(^_^;)
この本にはたくさんイラッとする話し方が書かれていて、枚挙に暇がありませんが、「そもそも」のアクセントが最近は平板アクセントになっている・・そうで、そうねぇ、たしかに若い人は平板アクセントだ。
私には、何だか挑戦的に聞こえます。
そう言や、「図書館」まで平板アクセントで言っている人はたくさんいる。
で、もはやイラッとしてはいけないこともあるようで、若者の誤用(今やオジンも誤用している)は、一般化され、許容されるようになってきているので、それをいちいち咎めてはいかんのだ、ということも書かれていました。
せっかく美味しいものをおごってあげたのに、食べた瞬間「やばいっ!!」って言われても、そうかそうか、そんなに美味しいのか、とやさしい眼差しで見てあげないといけません。
「千円からお預かりします」ってのは、若い兄ちゃんだけかと思ったら、いいオジサン、オバサンも最近では使っています。
いちいちイラッとしていては、身が持たない。
「この書類、確認してもらってもいいですか」
「さすが部長はプレゼンが上手ですね」
「お水のおかわりは大丈夫ですか」
上記三件の話し方を読んで、どこがイラッとするの?って人は、もう全身に毒が回っていますので、どうか余生を“御安全に”お過ごしください。
読んでいて、最後にはなんだか疲れましたが、それが現在の状況というものです。
時代の移り変わりを風まかせにして生きて行きたいと思います。
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