「ひとりメシの極意/東海林さだお」を読んだ。
『ひとりメシの極意/東海林さだお著(朝日新書)』を読みました。
この本での一番のハイライトは、居酒屋の達人「太田和彦」さんとの対談が二度にわたって掲載されている部分です。
でも、実際にその対談を読んでみると、やはり“噛み合っていない”。
太田さんがひとり居酒屋に居る、そこで好みの酒を飲み、肴を選び、“ひとり居酒屋”の極意と居心地のよさを語るが、東海林さんは一人でいると何か人から寂しいヤツ、友達のいないヤツと見られるのがイヤだ。
だから泰然自若としている“フリ”をすることに話が終始する。
「楽しみゃいいじゃん、それがいやなら“ひとり居酒屋”やめりゃいい。」と私は思うのだが、そこが東海林さんのいつものパターンだからしょうがない。
実験的な食べ方も東海林さん、試しているが、肉まんの具と、カレーパンの具をそれぞれに穴を開けて取り出し、交換する・・。
開腹手術だ、などとおっしゃっているが、もうそこで私は興味を失った。
「そんなことしない方がいいよ」って思っちゃうから (・_・;
オムライスにケチャップをかけるときのかけ方、それから真ん中からスプーンをいれて、中味を掘り出して食べ始めたらどうだ、という話題もあったが、自分がおいしく食べればなんでもいいんじゃない・・と思いました。
全身を怒りに震わせながら書いている・・という書き出しの「カレージルが足りないっ」という話題も、ようするにどのお店でカレーを食べても“ルウ”が圧倒的に足りないとお怒りなのですが、私はあまりそう思ったことはない。
カツカレーの正しい食べ方編では、ライスとカレールウとカツの配置について8種類も例を挙げ、どれが正解か問うていますが、お店でのそれらの配置がどうでも、自分の好きなように並べ直して好きなように食べればいいんじゃないのかな、と思いました。
海鮮丼の食べ方についても、まずはイカを箸で引きずりだしたが、醤油をつけてご飯と一緒に食べようとした矢先、他の具がずり落ちてきてご飯がとりずらい・・って言ってるんだけど、子どもじゃないんだから、どうにでもしてご飯と一緒に食べればいいじゃん。
・・と、またまた思ってしまった。
天丼で真っ先に海老からいってやる!と決意して出掛け、思わずほかの種から食べてしまい、しまった!・・っていう話もあったが、好きなものから自分がおいしく食べればいいのに・・と、またまた思ってしまいました。
どうも批判めいたことばかり書いてしまいました。
「お前がこの本を選んだんだろう!」と叱られそうですが、いつも東海林さんの本は本屋の店頭では面白そうなタイトルの項目が“目白押し”なんだけど、読んでみると「なあんだ」ってことが多いんだよねぇ。
申し訳ないが、途中で我が儘な年寄りの話に付き合っていられなくなりました。
・・でも、またどこかの書店で東海林さんの本を見つけ、目次を見ると、面白そうな項目ばかり・・で、また買っちゃうわけです・・永久運動…σ(^_^;)
つまりは東海林さんの本は面白い・・という結論になるのでした、ああ・・。
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