太田和彦さんの「ニッポンぶらり旅 可愛いあの娘は島育ち」を読みました。
『ニッポンぶらり旅 可愛いあの娘は島育ち/太田和彦著(集英社文庫)』を読みました。
太田さんの一連のこのシリーズ、今回は豊橋、八丈島、酒田、福井、釧路、名古屋、木曽福島へのひとり旅・酔いどれ紀行でした。
太田さんの“ぶらり旅”、いつも読んでいて感じるのは、ふつうの人ならこんなにいろいろなものを見つけたり、出会いを楽しんだり、ふと立ち寄った居酒屋で、地の肴を好んで頼み、地酒を深く味わい、愉しむことなど、なかなか出来ないだろうということです。
つまり、私のようなふつうの人間は、どこかに出かけるとなると、いろいろと下調べをして、巡るコースもきっちり決めて、スケジュール通りのコースを、予定通りの店を訪ね、時間も“押せ押せ”の中で動くだろうと思うのです。
でも、太田さんは偶然見つけたものに興味を持ち、いろいろ地元の人に尋ねてみたり、地元の人に紹介された人や、店に出かけて思わぬ人や店、建物、風景に出会うのです。
こういうのを旅の達人というのでしょう。
それに、太田さんは「お酒」という最大の愉しみを深い知識と共に持っています。
それぞれの出会ったお酒に対する感想も、実に多彩な表現を用いて著わし、お酒、居酒屋の達人でもあります。
華やかな味わいを楽しめる一品
「清泉川(きよいずみがわ)/特別純米生原酒」
幻の酒米白玉を仕様した純米吟醸
「限定・上喜元(じょうきげん)」
秋あがり「俵雪」ひと夏を越した味わいを楽しみたい
「限定・羽前白梅(うぜんしらうめ)」
待ちに待った酒が来た
「限定純米大吟醸・三十六人衆」ひやおろし
酒田、百四十六年続いた「久村の酒場」の暖簾をくぐり、出会ったお酒が上記のラインナップでした。
で、太田さんはこれを選びました。
上等なお酒で、旨みもあり、スッキリしたキレの良い味わい
「東北泉・雄町純米吟醸 瑠璃色の海」
どれもこれも飲んだことがない…σ(^_^;)
いつの日か、これらのお酒と出会うことを夢見つつ、読了したのでした。
« 映画「PLAY 25年分のラストシーン」を見た。 | トップページ | スペシャル玉手箱・ブックを作ってみた »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その3(2023.11.24)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その2(2023.11.23)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その1(2023.11.22)
- 「日本列島なぞふしぎ旅 -中国・四国編-/山本鉱太郎」という本を読んだ。(2023.11.16)
- 「居酒屋へ行こう。/太田和彦」を読みました。(2023.10.21)
「お酒」カテゴリの記事
- 「居酒屋へ行こう。/太田和彦」を読みました。(2023.10.21)
- 伊集院静さんの「大人の男の遊び方」を読みました。(2023.08.14)
- 「予約一名、角野卓造でございます。【京都編】」を読みました。(2023.07.11)
- 「飲むぞ今夜も、旅の空/太田和彦」を読みました。(2023.02.18)
- 「私の酒 -『酒』と作家たちⅡ-/浦西和彦・編」を読みました。(2022.11.20)
「建物・風景」カテゴリの記事
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その3(2023.11.24)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その2(2023.11.23)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その1(2023.11.22)
- 「最後の聖泉 誰も行けない温泉/大原利雄」という本を読みました。(2023.10.14)
- 「昭和・東京・ジャズ喫茶 昭和JAZZ文化考現学」という本を読みました。(2023.10.04)
コメント