「本の雑誌の坪内祐三」を読んだ。
『本の雑誌の坪内祐三/坪内祐三著(本の雑誌社)』を読みました。
私が学生時代から読んでいた「本の雑誌」への坪内さんの三角窓口コーナーへの投稿や、「読書日記」などの連載、坪内氏自身へのロングインタビューなどを含め、本の雑誌に掲載された坪内さんの文がぎっしりと詰め込まれていました。
ほとんどの頁が四段組で、400頁の大長編です。
しかものどの章も項目も様々なカテゴリーでの坪内さんの本に関する“濃く”て“面白い”文が満載なのです。
だから、飽きない・・(*^_^*)
※以下に掲載されている膨大な書籍は、この本の巻頭に載せられていた坪内さんの書庫?!のほんの一部です。
昼は読み、夜は飲む坪内さん。
・・これは私にとっても理想の世界だが、そんなことが出来る人は世にけっして多くはないと思います。
完全リタイアしたら、やってみたい・・なぁ・・無理だろうけど。
銀座の文壇バーを“はしご”で巡る企画も面白かった。
私のまったく知らない「文壇バー」の世界を垣間見ることができました。
古今東西の「追悼文」を過去にずうっと遡って語り尽くし、追悼文の名人はいったい誰かと迫っていくのもよかった。
雑文家の番付を相撲の番付表のように、ああでもない、こうでもないと何人かで作っていたのも本好き、雑文好きには“酒の肴”になるくらい興味の尽きないものでした。
「文豪と編集者との関係」に迫ったもの、「ダメ人間作家コンテスト」も、あらゆる古書を含めた書物を読みに読みまくった者でなければ書けないもので、私も坪内さんの文の海に飛び込んだように泳ぎながら楽しみました。
本が好き、文が好き、本にまつわる人が好き、書店・古書店が好き、本と文にまつわるあらゆるものが好きな人間にとって、栄養満点!楽しい読書時間が過ごせる本でした。
活字中毒者への良薬でした。
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