寺島靖国氏の「たのしいジャズ入門」を読みました。※昨年末に書いたものです。
昨日のこのブログで、昨年末から一ヶ月病気療養していたこと、そして現在も自宅静養中であることを書きました。
今回の読後感は、倒れる前に書いてアップせずにいたもののデータが残っていたので、それのアップとなります。
『たのしいジャズ入門/寺島靖国著(春風社)』という“ジャズ本”を読みました。
ディスクユニオンの中古本コーナーで280円だったかと思います。
2005年11月発行となっていましたので15年ほど前の本になります。
全編“寺島節”でした(^_^;)
ジャズファンには1950年代から60年代くらいまでのジャズ黄金期の作品に引かれて、その頃のアルバムを手に入れ、その頃第一線にいたミュージシャンに夢中になるような・・つまり私のような人間が多いかと思いますが、この本での寺島さんは次々と新譜を聞き、いいところを褒めまくります。
また、例えば、ジャズの有名曲についてそれをどう料理していくのかを聞くのがいいのだ。
と言っていて、・・以下、寺島さんの文を引用・・
『「クールス・トラッティン」は、ブルーノートのソニー・クラークに決まっているだろう。笑わせてもらっては困るぜ、みたいなことをほざくわけだ。バカめ!と私は言いたい。オリジナルがいいのは当たり前の話なのだ。そのオリジナルを材料にいかに自分の「クール・ストラッティン」を作ってゆくかにジャズの発展があり、面白さがある。』
というような具合に書かれています。
私はまだまだそういう境地にたどり着いていない、というか、かつての黄金期のジャズ自体も囓り始めたというところで無数にある数々の名作にふれていない状態なのです。
だから、新譜にどんどん手を出して聞いていく、っていうところには、まだ行けないなぁ。
さらにジャズの新譜の音って、なんだか静寂部分がほんとうに静寂で、各楽器がそれぞれに別々に録られているような感じがして、分離が良すぎる、一緒に演奏して出てくるグルーブ感みたいなものも稀薄に感じるのです。
・・そんなこたぁ、ねえだろう!
という声も聞こえますが、どうにもそう聞こえちゃうんだよねぇ…σ(^_^;)
それと、けっこう“オシャレjazz”みたいな感じのサウンドやメロディ、プレイが多くて、それには辟易としてしまいます。
というわけで、あと5年以上は今の状態でジャズの黄金期の盤を求めていくことになりそうです。
でも、この本、“寺島節”を楽しむだけでも価値ある本となっております!
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