人を脅して自分の仕事を成立させている人間には去ってもらうしかない。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の会長が自らの発言が世界的な問題にまで発展してしまったことにより、「謝罪」と「撤回」のための記者会見を開いた。
・・が、「謝罪したい」とは発言したが、「謝罪します。誠に申し訳ありませんでした。自らの考えを改めます。」とはひと言も発言しなかった。
「謝罪したい」と言わされていたが、自分は「何が悪いのだ」と言わんばかりの会見だった。
そもそもあの時点でも、何が悪かったのかも自身はまだ理解しておらず、記者から至極まっとうな質問が出ているのに“逆ギレ”して質問に回答せず、むしろ「恫喝」に近い言い方で質問を遮っていた。
・・なぁにが「謝罪したい」だ、その気なんかまったく無いじゃないか、と普通の人間が見ればわかる、ほんとうに人の上に立つ者としては最低・最悪の人物だと感じた。それは世界中の人の多くもそう感じるだろうと想像できる。
ロンドンブーツの淳さんが聖火ランナーを辞退したことについても、その理由のほとんどが「何がなんでもオリンピックを開催する」ということについてだったにもかかわらず、田んぼの中でも走らせておけば、という理由の方に重きを置き、問題をすり替えて答えていた。これも人として最低のことだと思った。真摯に自らの発言について説明しようなんて気持ちはさらさらないのだ。
本人は辞めると言ったが、幹部が涙ながらに「あなたは余人をもって代えることができない人だ」と説得したという・・涙ちょちょ切れる話・・みたいなエピソードも、呆れて聞いたが、涙ながらに「もう辞めてくれ」っていうのが本当でしょう、何やってんだよ。
この話を国会で野党に問われた“ガースー首相(怒っちゃだめだよ、だって自分で「ガースー」ですって言ってご満悦だったんだから)”は、「詳細を存知上げない」という信じられない回答を最初はしていた。オリンピックを成功させるのがコロナに勝利した証しだなんて言ってる人物が五輪組織委員会長の発言も知らないなんて考えられますか?!
野党に森さんの発言を読み上げられてしまったら、仕方なく「あってはならない発言だ」・・と、あってはならないのは、あんたの最初の答弁だっ!組織委員会長も会長なら、総理大臣も総理大臣だ。
一体全体、この国のトップに立つ人はどうなってんだ。
ここで、表題に戻る。
今まで「人を脅かして自分の仕事を成立させて」きたからこんな発言しか出来ないのだ。
人の発言、進言、国民の悲痛な声、そういうものに全く耳を傾けず、自分に逆らう者はどこかに“とばして”自らの安泰と、仕事を成立させる、それが今様々なところで綻びを見せているのだ。
いい加減気がつけばいいのに。
ガースー首相は、支持率を一気に上げるチャンスを失った。
森組織委員会長の発言について質問された時に、「私の権限の及ぶところではないが、組織委員会に森氏の処遇について厳しい判断を下すよう強く働きかける」と、力強く言えばよかったのだ。なのに「私の権限の範疇ではないので・・もごもご」ってことにしてしまった。
これでまた支持率は下がると思いますよ。残念でした。
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