「文字通り激震が走りました/能町みね子」を読みました。
『文字通り激震が走りました/能町みね子著(文春文庫)』という本を読みました。
能町さんが、世の中で起こる“能町アンテナ”に引っかかるような出来事を取り上げ、能町さん流に料理してくれる、というような内容になっておりました。
能町さんが社会的な事件、あるいは芸能関係の人達が巻き起こす事象を語ると面白いことは、毎週土曜日のTBSラジオ「ナイツのチャキチャキ大放送」の中で、“常連さんに聞いてみよう”コーナーでよく存知上げていますが、こうして文になり、本になった能町さんの鋭い“突っ込み”も、なかなかに味わいがあります。
上西小百合議員、加藤紗里、坂口杏里、貴乃花、西野亮廣など、ふだん私が見向きもしない人達への観察も、身を乗り出すくらい面白い。
特にそれぞれの人達が書いているブログについて、実に鋭い考察?!がなされていて、「そういう“面白がり方”があったのか」というのが私の素直な感想でした。
それと共に、気づかせてもらったのが、「。」にすべきところが何度も「、」になっているなど、句読点の乱れはSNSに慣れない年配の人、または若くても精神状態が不安定な人に、非常によく見られる傾向だ、という発言には、『ハッ』としました。
たしかにそういうことは言えるぞ、と思いました。
そして、ツイッターなどの発言数が月に何千件などということになるのも、精神不安定の要素のひとつだなと思いました。
ブログやツイッターから、その人の精神状態が読み取れると、今までとちがって、SNSの見方が変わってくるぞ、とあらためて思いました。
もうひとつ、本人ブログやFAXなどの文章で芸能人が発表・報告するときのテンプレートがある、というか、使う人のパターンについても書かれていて、なるほどと思いました。
「かねてよりお付き合い」「新しい命を授かって」「温かく見守っていただけると嬉しいです」などがテンプレートにある主な表現方法。
「かねてよりお付き合い」なんて、芸能人以外では、たしかに使っている人なんていませんね。
逆に、上記の表現を使わずに報告・発表などをする芸能人は、本音の発言をしたり、その人らしさが出ていたりします。
ということで、特にツイッターについては、“ゴミの山”と片づけ、あまりに注視していなかった私にとっては新鮮な気付きがありました。
さらに能町さんのラジオでの発言や、文章などに注目してきたいと思いました。
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