「考えるマナー」という本を読んだ。
『考えるマナー/穂村弘、劇団ひとり、佐藤優、津村記久子、鷲田清一、井上荒野、楊逸、三浦しをん、町田康、赤瀬川原平、髙橋秀実、平松洋子、共著(中公文庫)』を読みました。
上記のとおり、“濃いぃ~”メンツの方々が様々な「マナー」について書いております。
みなさん、個性が強すぎて独自のマナー論を展開していて、“ついて行けない”ものが多くてたいへんでした。
特に町田康氏の掲載頁は、挑発されているような、ひとりで逆ギレしているような、そんな文章が多く、読んでいるこちらも“踊らされ”て右往左往してしまいました、氏の狙い通りの状態になったわけです。
ちょっと気になったところでいうと、「SNSのマナー」という項目で、井上荒野さんの文の中に、文章とは正直なもので、投稿には嘘も書けるが、“なんだか真実味がない”感じは伝わってしまう。
謙遜して書いても自慢していることはわかってしまう。
「書き手の性質や性格は絶対にあらわれる」というお言葉でした。
そうですよねぇ、なんとなくわかってしまうんですよね、「ほんとうのこと言っていないなあ」と思うことがあります。私自身の文にしても、自戒せねばならないこと多々です。
そして「これ、自慢だけじゃん」と思うこともありますが、それについても自分はどうだ?!と振り返れば、人のこと言っている場合じゃないかもしれません。
髙橋秀実さんの「無趣味のマナー」の項目では、ご本人が、自分は無趣味であると認識していて、何か趣味を持たねばと、「蕎麦打ち」「ヨガ」「鉄道」などを試したが何ひとつ続かなかったという話が書かれていました。
私の周りにも似たような人がいましたが、そもそも「何か趣味を持たねば」ってところがいきなり間違っていると思います・・趣味に生きる私としては・・。
そしてなぜか無趣味な人の多くが取り組むのが「蕎麦打ち」です(^_^;)
むずかしい顔して真剣に打っているところを、人に見せようってのが“見え見え”ですよねぇ (・_・;・・やりたくもないのにやるから続かないんですよ。
好きなことをやればいいだけなのに、それが無いなら何にもしなければ良いのですd(^_^o)
また髙橋さんは
「つまらなさを味わうのも趣味である。大体、いわゆる趣味に励んでいる人たちも楽しくてやっているわけではない。」と言っていますが、“楽しくてやってる”んですけど、私…σ(^_^;)
やりたくてしようが無くて、待ちきれなくて、わくわくして楽しんでいるんですけど。
髙橋さんは、本格的「無趣味の人」なんだということがわかりました。
ついでに書いときますけど、「私は無趣味で困っています。何をやったらいいでしょう。」という質問をよく受けますが、これは、ほぼ“絶望的”な状態です。
このまま無趣味でずっと行くのがいいと思いますよ。
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