「本棚・ヒヨコ舎編」を読みました・・見ました。
『本棚/ヒヨコ舎編(アスペクト)』を読みました。
というか、芥川賞作家・川上未映子さんや直木賞作家・桜庭一樹さんら、作家、イラストレーター、漫画家、翻訳家など多彩な方々の本棚の写真がふんだんに添えられていますので、“見た”という感覚もあります。
作家の山本幸久さんは、「本がいつ頃から増えていったか覚えていないが、漫画から入って活字の本に辿り着いたって感じです。」とおっしゃっています。
私も同じでした。
小学校に上がった頃から漫画と通常の本の区別がついていませんでした。
“読み物”としてしか認識していなかったのです。だから、漫画であろうが、活字だけの本であろうが、まったく関係なかったのです。
というわけで、大人になってから夢中になったシェイクスピア作品は、まずは漫画で出会うことになりました。
「ベニスの商人」も、「ロミオとジュリエット」も手塚治虫の作品で知りました。
だから、後々、シェイクスピアの翻訳本を読んでもスイスイ読めたわけです。
中島らもさんの本棚については、奥さんの美代子さんが取材に応じてお話されていますが、らもさん、読んだ本はほとんど覚えていたんじゃないか、とおっしゃっています。
ふつう、作家は事前に資料として本を集め、それを紐解きながら作品を書くのだけれど、らもさんは、読んだ本の内容が頭に入っていて、書き始めたときには、頭の中で作品が出来上がっていて、それを複写していくような作業になっていたのだそうです。
だから、一応、事前に本を読むのは、あくまで既にあるそれらの本の記憶を確認しているだけだとご本人が言っていたというのです。
すごい人だ。
本棚に目一杯本が入っているけど、新しいものを手に入れたら、どれかを処分して、常に本棚は満杯だけど、一定量に保たれているという方もいました。
・・これは私のような「溢れるような本棚を見て安心する」タイプには絶対に出来ないことです。
本の入手方法にしても、ネットがほとんどって人もいましたし、古書店や大型店舗の上階から一階まで一通り見て回る人もいました。
いずれにしても、その読書量はふつうの人には考えられない量だと思います。
そんな方々の家、仕事部屋の書棚を本人の解説付きで写真で見られるなんて、本好きにはとてもうれしいものでした。
ただ、私自身が本棚を見られるとしたら、ちょっと恥ずかしくてなかなか見せられないな…σ(^_^;)と思いました。
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