「季刊 新そば・編/そばと私」を読みました。
『そばと私 /季刊「新そば」編(文春文庫)』を読みました。
タイトルどおり季刊誌である「新そば」に収録された“そばエッセイ”から67篇を選び編んだ文庫です。
なつかしい人の文もたくさんありました。
淀川長治さん、淡谷のり子さん、赤塚不二夫さん、立川談志さん、永六輔さん、桂米朝さん・・どの方のエッセイもまったく異なる味わいある文でした。
読んでみると、蕎麦って「想い出」と共にある方が多いようでした。
幼い頃の祖母が打ってくれた蕎麦の想い出や、上京して初めて食べた蕎麦、先輩が連れて行ってくれた蕎麦屋の蕎麦、役者さんが楽屋に出前してもらって食べた蕎麦、などの話。
どれもが我が事のようになぜか懐かしく感じてしまうのです。不思議なものです。
また、それぞれの地方にある蕎麦についても書かれていました。
私も、新潟に出張したときに、新潟市の方が案内してくれて食べさせていただいた「へぎそば」の美味しさが記憶に残っています。
「へぎ(片木)」と呼ばれる四角い器に載せて供され、一口程度に小分けし、丸めて盛りつける独特のものでした。
しかもつなぎは「布海苔」を使っていて、独特の“喉ごし”。ワサビが流通する以前は「からし」が添えられていたのだそうです。
いやもう、美味しかった(*゚▽゚)ノ
もうひとつは、やはり仕事で出かけた出雲で食べた「出雲蕎麦」でした。
これは、「あご(飛魚)だし」のつゆを丸い何段かになっている器に盛られた蕎麦にかけ、様々な薬味を入れて食べる、これまた関東人には珍しく、変わったものでした。
これもうまかったねぇ'(*゚▽゚*)'
地元の方におしえてもらった「羽根屋」という老舗蕎麦屋でいただきました。
いい想い出です。
私は、有名店の蕎麦でも、町のどこにでもあるような蕎麦屋の蕎麦でも、駅の立ち食い蕎麦でも、みな大好きです。
でも、あえて蕎麦の美味しいところといったら、虎ノ門の「砂場」です。
最初は、職場の上司に連れて行ってもらいました。
蕎麦もキリッとしてもちろん美味しいし、焼き海苔、蕎麦味噌、焼き鳥やその他お酒と共にいただいたものも皆美味しかった。
何しろ、お店の方々の雰囲気がとてもアットホームでよかった(#^.^#)
仙台市の方や、熊本市の方もお連れして味わっていただいたこともありました。
というわけで、有名人ならずとも、「蕎麦」には、多くの人が想い出や、何かエピソード的なものがついてくるような気がします。
とりあえず、今度、「ゆで太郎」行っとくか!d(^_^o)
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