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2021/06/09

【The Beatles 研究室・復刻版】A Hard Day's Night[A-7]Can't Buy Me Love

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は、アルバム「A Hard Day's Night」から、シングルヒットも記録した「Can't Buy Me Love」を取り上げます。

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ビートルズ初期の、そして若かりしポールの代表的な曲です。6枚目のシングル用として1964年1月、パリのパテ・マルコーニ・スタジオというところで収録されています。
同時に「抱きしめたい」と「シー・ラブズ・ユー」のドイツ語版も録音されていたようです。
収録の翌月にリード・ボーカルとリード・ギターをロンドンで録り直しているという説もありますが、その記録が残っていなく、真偽の程は定かではありません。

この曲は、英米で1位を獲得、全米上陸直後ということもあって、ビルボード5週連続第1位という記録も生みました。
さらに、1964年4月には、全米トップ100のうち、12曲のビートルズ・ナンバーがチャートインするという離れ業も成し遂げました。

映画の中では、スケジュールでがんじがらめになったビートルズが楽屋から抜け出し、非常口のようなところから飛び出して、だだっ広い広場ではしゃぎ回るシーンに使われていたかと思います。この映画の中でもなかなかの名シーンではないかと思わせる素晴らしいシーンでした。

途中、ポールの「ノ ノン ノン ノオーッ」という部分が切なく狂おしく最高の盛り上がりをみせてくれます。
ポール二度目の日本公演でこの曲を演っているのを聞きましたが、観客総立ちの大盛り上がりでした。やはり初期の名曲と言えるでしょう。

面白いエピソードとしては、冒頭のフレーズが山本リンダの「どうにもとまらない」と“酷似”しているということでしょうか。
都倉俊一さんのパクリはたぶん確信犯・・。

溢れんばかりの若者の気持ちが前面に出ている初期ビートルズのスーパー・チューンです。


〈追記〉2021/06/09

上記記事を当時ホームページに掲載したのちには、いろいろな音源も出ていますので、それら含め、あらためて聞いてみました。

「アンソロジー1」に入っているものは、ポールのアドリブ的な歌い方あり、オリジナルにはないコーラスもありというものになっていました。とてもリラックスして演奏しているテイクです。

2009年のオリジナル・ステレオ・リマスター盤は、とてもまとまりある音になっていて、ボーカルもコーラスもギターもベースも、ドラムもそれぞれよく聞こえるし、耳に心地よい感じになっていました。

英国オリジナル・モノのアナログ盤は、上記CDよりも“おとなしい”印象。
でも、やはり聞きやすいものになっていました。ギターの間奏もとても良い音色が表現されています。

2009年、モノ・マスターに入っているバージョンは、全体的に抑え気味。
でも、これが当時の音だったんだな、という感じがします。とんがったところもなく、耳に馴染みます。
エンディングのドラムが他とは異なり、異常にはっきりと録音されていて、まるであとから継ぎ足して被せたかのように聞こえます。
それからハイハットがシャンシャンうるさいくらいで、リズムがちょっとズレているようにも感じました。

※このハイハットの件については、パリで録音し、そのテープの巻き取りがうまくいかず、ハイハットの音が一部途絶えていたということがあったらしく、ビートルズはツアーのスケジュールが忙しく、仕方なくエンジニアのノーマン・スミスがハイハットを“シャンシャン”と叩いて入れてしまったということらしいのです。
で、これはモノ・ミックスで、ステレオについては、また後日にスタジオ・ミュージシャンにハイハットだけ入れてもらったらしいのですが、そのバージョンは採用されなかったというのです。
どこまでが本当かわかりませんが、今じゃ考えられないことです。スタジオのエンジニアが勝手に楽器を演奏して録音に加えてしまうなんて。

アルバム「オールディーズ」の英国盤モノラルに入っているものは、やはりハイハット・シンバルがバッシャン・バッシャン言ってて、リズムが“バラけて”いる感じがします。
ポールのベースがフレーズもよくわかるくらいはっきり入っていました。

アルバム「1」に入っていたものは、ボーカルが生っぽいくらい臨場感ある音で入っています。全体にエコー等が抑えられて聞きやすくなっていました。ポールのダブルトラック・ボーカルの追っかけてくる方もやはりいい音で臨場感がありました。

アルバム「1」の2000年バージョンは、上記に比べ、それほど分離は良くないように感じます。こちらのポールのダブルトラック・ボーカルは、上記のものとちょっとタイミングが遅めに入っているような気がしました。音もそれほど生っぽくなく、普通な感じでした。

 

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