【「ヤクルトが出たら本物だぞ」の話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №4】
過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。
前回、前々回はちょっとイヤな話でしたが、今回はそのイヤな上司に代わる直前の上司から教わった“イイ話”です。
十数年前、初めての東京での仕事。
その時の上司は、前回、前々回登場した上司とは異なり、厳しく、やさしく、“アツい”、尊敬できる上司でした。
着任してすぐに事前に言われていた名刺200枚を持って挨拶回りに連れて行ってくれました。
同業他社の事務所もほとんど回り、各省庁ほとんどの関係者に紹介していただき、さらに国会議員さんも訪ね、会館回り。
ラストの議員さんの部屋の前で
「いいか、ここが一番大事なところだ。多くの情報を貰えたり、様々な場面で力になってくれる人だ。いくぞっ。」
ということで、私を紹介してもらい、そのあと上司と二人で帰るときに
「一応、広報紙の出る二週間に一回のペースで“ご機嫌伺い”に行くんだけど、自分を覚えてもらい、“関係をつくる”のが難しいんだ。」
①ウチの組織の者だと覚えてもらえると、まず「水」が出てくる。
私:「み・・水ですね」
②組織の人間というだけでなく、個人として認識してもらえると、「お茶」が出るぞ。
私:「お茶が出たら、私個人を覚えてもらえた・・ってことですね。」
③そしてだなぁ、お茶をいただいたあとに、「ヤクルトはどうだい?」と言われたら、心を許してくれたということになるんだ。ここまで来るのは大変なことだぞ。
私:「ヤクルト・・ですね、覚えておきます。ヤクルト目指しますっ!」
④ただし、そうなるための方法は特に無いんだ。オレもいろいろやって、辿り着いた。いいか、自分でその方法を見つけるんだ。
私:「わかりましたっ!頑張ります。」
ということになりまして…σ(^_^;)
用も無いのに、チラシや広報紙、資料などを持って何度も出かけました。
とにかく挨拶はていねいに、「国会図書館前の桜がきれいに咲いてますね」などとなるべくお話をしてみようと努力しました。
秘書さんも、「ああ、あんたか」と段々覚え始めてくれたように感じるような状況になり、
秘書さん:「あちこち回って大変だね。水を飲みなさいよ」
私:「おおっ、担当者であるという認識は持っていただいているな。」と、第一段階によろこぶ私。
ある日、秘書さんから地元の状況などについて質問を受けたので、必死に答えていると、
秘書さん:「もっといろいろ聞きたいから掛けてお茶でも飲んでいきなさい。」'(*゚▽゚*)'と。
私は、聞かれたこと以外にも、「地元でこんなイベントがあります。」などと、とにかくお話をすることに努めました。
そしてまたある日
いつものようにお茶をごちそうになり、「そろそろおいとま致します。」と腰を上げると、
秘書さん:「まだいいだろう、『ヤクルト』でもの飲むかい?」と!!!
来たあぁぁぁぁぁ*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
ついにここまで来たのか(T_T)と感無量になりました。
「所長の言っていたことは本当だったんだ。」と、あらためてしみじみと思い返したのでした。
そして、事態はさらに進展していくのでありますが、ここでお時間となりました。
続きは【 衝撃・笑劇 】(^^;)の次回まで!
次も読んでね。
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