【「メモはむずかしいよ」というお話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №11】
過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ、続いてます。
今回も、またまた東京勤務時代のお話です。
今回の主人公は、前々回に「鶏料理が苦手だ」というお客様に対して「比内地鶏の店」に電話を掛けて予約を取った上司、再登場です。“輝け・やらかし大賞”って感じでしょうか(^^;)
ある日の勤務終了間際、本庁から電話連絡が“地鶏・上司”に入り、国から重要な地方への施策に対しての説明があるというのです。
夜、聞き取りに来てほしいということなので、うちの事務所から出席して聞いてきてほしいということでした。
“まさにウチの仕事”そのものです。
電話を終えると、“困ったなあ”という表情をしていて、電話の相手方に上司本人が直接お願いされてしまったのでしょう。
帰ろうとしていたのに、というのと同時に、聞き取ってから、再び事務所に帰り、文書化して本庁にメールで送らなければならないのです。
“地鶏上司”は、いかにもパソコンを打つときは、両手を広げてうまそうに打つのですが、見ていると、結局使っているのは“右手人差し指一本”で、「目にも留まらぬ“遅さ”」で打つのです。A4一枚でも一時間以上かかるでしょう、「ご愁傷様」と思っていたら、私に声が掛かりました。
地鶏上司:「電話、だいたい聞いてただろう、一緒に行くぞ、私もメモするが、あんたも補助でメモしてくれるか。」
私:「はい、わかりました。(私の心の中 → 結局帰って来てからの文書化も私にやらせるだろうな)」
で、大きな会場に行き、二人で聞いてきました。
私は、こういうときのために自腹で買っておいた、キングジムの「ポメラ」という折りたたみ式のキーボードに小さな液晶画面がついている「テキスト入力専用事務機」を持参し、説明者が話しているのを同時に打ち、その場で活字化していきました。
上司もノートを持って行き、何やら書いているようでしたので、少し安心していました。
で、帰ってきてすぐに私は自分が入力したものをプリントアウト。
もう、ほぼ出来上がっています。
でも、それを見た上司が
地鶏上司:「語尾がまちまちだぞ、何やってんだ。漢字変換のミスがあるぞ、しっかりしろ」
などと、怒濤の注意。
私:「今から直すんですよ。(心の中 → こちとら説明者が話すのと同時に入力して、A4で10枚分ほどの文書を作ったんだよ、しゃべるのと同時入力で「である」と「です」が混同しているだとか、変換ミスがあるだとか、・・あとで直すからすっ飛ばして打ってたんだよ)」
地鶏上司:「ニュアンス的に違っていそうな部分もあるぞ。よく聞いていたのか。」
私:「副〇長もノートに書き込まれていたと思うので、私の文と“突合”しましょう!」
地鶏上司:「あ、・・うん、えぇとね。」
私:「見せてくださいよ」とノートを取り上げて見てみると・・。
そこには、1ページ目に、三行ほどの書き込みが・・、しかもその三行は単語が三つ、三段に書かれていただけでした・・。
私:「(心の中 → さっきあれほど私をののしっておいて、あんた“コレ”かよ)あの、語尾とか変換ミスの部分を鉛筆ででも印をつけてください。それを直して、メールで本庁に送りますよ。それでいいですよね。」
地鶏上司:「いいかも・・。」
さすが“輝け・やらかし大賞”受賞者、やるときはやってくれます( ̄O ̄;)
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