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2021/07/25

【「鶏が苦手?よし、あそこに電話するぞ」という話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №9】

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過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ、続いてます。
今回は、また東京勤務時代に戻ります。
既に登場したことのある、私が他の人に頼んで文章を書いてもらっていると疑った上司の話です。

とある政党本部の、議員ではなく党の事務をされている職員さんで、長くウチの事務所と懇意にしていただき、便宜を図ってくださる方がいらして、その方には私が例の上司と、もうひとつ上の上司を年度初めに紹介し、私も本部に資料等を入手に伺った際には挨拶を欠かさないようにしていました。

で、ある日

職員さん:「4月に紹介してくれた、上司の方お二人、あのあと全くおいでにならないけど、どうしてる?」

私:「失礼しました。ここはセキュリティが厳しいので、東京一年目の上司には入りずらかったのかもしれません。よく言っておきます。(※心の中 → なんだよ、出かけてくるっ言って、ここにはあれから一回も来てないのか)」

職員さん:「昨年、政権から退いたから、もう用が無いと思っているのかと、気にしちゃったよ。」

私:「そんなことないですよ。・・どうでしょう、上司二人も含めて懇親会などやりましょう(※咄嗟の思いつき)。
空いている日付を伺って調整します。いい場所を上司に探してもらいますよ。あと、召し上がれないものがあったら教えておいていただければ。(※心の中 → まずい、完全に信頼を失っている・・)」

職員さん:「〇月〇日と〇日が空いているけど。それと、申し訳ないけど鶏料理が苦手なんだ。」

というわけで、日付を聞いて、事務所に帰ってから上司にそのことを話しました。

あわてた上司二人。上の上司Aから、下の上司Bに会場を急ぎ決めるように指示が出て・・。

上司B:「まかせてください。いい店知っています。」

と、名刺をあれこれ探していると

上司B:「あった、あった“比内地鶏”のお店。さっそく電話しよう。」

私&部屋の他の職員:「!!!!!」

私:「ちょっと・・まずいですよ。鶏料理が苦手とおっしゃっているんですよ。それは・・。」

上司B:「うるさいなぁ、日本の名酒が取り揃えられて、私のお気に入りの店なんだよ。鶏を出させなければいいだろう!」

私:「はあ・・・・。」

上司B:「ああ、もしもし、宴会の予約です。〇人で、〇月〇日の〇時から、で、鶏はいっさい出さないでね。」

お店の方:※音声を大きくしているので聞こえている「えっ、鶏を出せないんですか?!! 鴨料理はどうでしょうか。」

上司B:「鴨は“鳥”だろうがっ! 何言ってんだあんたっ。(※私の心の中 → あんたこそ何言ってんだ)」

困り果てている店員さんに

上司B:「鳥以外で、何か見繕って出せばいいんだよ。わかった?!」と、強引に予約。

当日は、職員さんは店の看板を見つつ、不思議な感じでお店に入り、納得出来ないような表情で、鶏料理屋さんで、魚の刺身を食べ、各地の名酒が自慢の店だと日本酒がいろいろ席に運ばれて来ました。

で、私もその各地の名だたる名酒にクチをつけてみましたが、どうやら瓶だけ本物で、中身は安い別のお酒が入っているようでした。値段表が安すぎると思っていたのです。

だてに上司より一年先に東京に来て、あちこちの懇親会に出ていたわけではないので、東京に出てくるまではお酒などほとんど飲まなかったのに「お酒の味」はわかるようになっていたのです。

結局、お呼び立てしたのに、最後まで“不可解”な表情をされたまま、不完全燃焼で懇親会はお開きに。

翌朝、私は、すぐさま職員さんのところに行ってお詫びしました。
そして、「今度は私が場所等すべて決めますので、ぜひもう一度機会をいただきたいです。」
と、お話して、今度は間を空けずに、ステーキで、そして日本酒は懲りたようなので、ウイスキーとワインで場を設け、なんとかご機嫌を取り戻し、事なきをえた・・というお話でした。

以上ですが、毎度・まいど、こちらの想像を超えてやってくれるので大変でした。

小林秀雄氏の言葉で向田邦子さんが感心したお言葉、「事件は人を選んでやって来る」。
また私が選ばれたみたいでした・・。

 

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