【南先生の玉手箱_0038_自分が自分らしく生きているか考えてみよう 】
私の中学時代の担任で美術の先生の現役時代の資料やメモなどの文書を掘り起こして活字化する作業。
平成10年の「家庭教育学級・資料 -家庭における進路指導のありかた-(私自身をふりかえって)」という冊子から抜き出しました。
今回は新聞記事から感じたことを先生が書いています。
以下、先生の文章です。
或新聞、いつも目出しも読まずに、ほとんど積んでおいて、そのうちゴミになってしまう。
もったいない話しだが、おつきあいでとっているもので、他の雑誌や新聞と同じように、いつもたくさんの情報がつまっていても目にすることが少ない。
そのようにして身のまわりには、知らないうちにたくさんの情報が流れています。
情報がたくさん飛びかう中でゴミのような中からも大切な光るものを感じた時など、自分なりにその問題を考えてみたいものです。
日頃は目に見えないベルトコンベヤーの上に居ることを時に意識しながら、自分の足どりや子供の本音が見えるようにしたいと思います。
毎日学校で子どもたちとかかわっていると、一番大切なことは私たち大人側に感性の幅があるかどうかだと思います。
学校教育の基本は、望ましい個や集団の育成です。
家庭教育の柱も同じだと思います。その望ましい形とは抽象的で分かりにくく、教育の内容的なところは、いろんな分野に分かれて子どもと日々かかわって動いているものです。
子どもたちは学校生活でそのいろんなものとかかわって常に自分探しをしているのだと思います。
私たち大人が特に気をつけなければいけないことは、自分の側だけから見た一方的な評価だと思います。
らくがきNo.10 → 実りの秋、命の大切さは自らが生活の中で体感すべきことであります。
そんなことはあたりまえのことなのでしょうが、現代社会の中で自分が自分らしく生きているかどうか、時に立ち止まって考えてみたいものです。
大人も子どもも分っていながら出口がみつからないままに悩んでいることが多いと思います。
21世紀にむけて個の尊重や生きる力を育むなど、各方面から教育方針が発表されています。
そのような中で、教育用語だけがひとり歩きをして、学校の中が本当に個性をみつけて子どもたち一人一人が生き生きとした教育活動が展開されているかどうか、考えると不安材料が多い現状のように思います・・・。
自分の学校はどうしたらいいだろうか、不安の中で一番確かなことは子どもたちの眼だと思います。
今現在、喜々として学校生活にとりくんでいる東小を原点に職員一同とりくんでいるつもりです。
又、学校は良い意味で本気になってとりくんでいくつもりです。
また本音を伝えてください。
文責:南隆一
以上が先生の文でした。
先生が50代の時で、いちばん教育のこと、子どもたちのことを突き詰めて考えていた時代なのかな、と思います。
そして、ここに書かれていたテーマは、時代とともに変化しながら、永遠の問題となっているのだと思います。
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