「日本史 怖くて不思議な出来事/中江克己」を読みました。
『日本史 怖くて不思議な出来事/中江克己著(PHP文庫)』を読みました。
これもブックオフにて安価購入。
この本は、文書として残っている、しかも史実などの文献にまで載っている「怖くて不思議な出来事」についてまとめたものとなっていました。
飛鳥時代に目撃された謎の飛行物体、京都で姿を消したのち江戸浅草に空中から落ちてきた男の話、信長や秀吉も認めた超能力者の話など、歴史上の記録として残っている怪しげな話がこんなにたくさんあるのだと驚きましたし、興味も持ちました。
私も何かで見聞きし、知っていた逸話も書かれていました。
小野篁は、夜になると冥土に赴き、閻魔大王の仕事を手伝い、朝には戻ってきて、朝廷に仕えていたという話。
篁本人が嵯峨上皇に絞首刑を命じられたときに、罪が軽くなるように奏上してくれた藤原良相が病の末、死去。
閻魔の死者に捕らえられ、閻魔宮で罪の糾弾をされることになったが、その場に並み居る閻魔の臣のなかに・・なんと小野篁がいて、良相の赦免を懇願したのだそうです。
蘇生した良相が、現世に戻ってきたときに、「冥土で助けてもらい、かたじけない。なぜ冥土にいたのだ。」といきさつをたずねた、という話も書かれていました。
けっこうゾッとする話です。
冥界と現世を行き来する人物。不思議な男です。
別の気になったお話では、船に乗り商売に出掛けて嵐に逢い、小さな島に流され、そこの王に歓迎され、御殿に案内された後、山海の珍味をいただき、見たこともない肉の名を聞くと「人魚の肉」と言われ、食べられなかった。
そしてその肉を故郷に持ち帰り十八歳になる娘が食べてみたら・・十八のまま八百年生き、何度も結婚し、何度も子を産んだ、などというものがありました。
西洋のバンパイア伝説にもつながるような、浦島太郎にもつながるような話で、とても不思議な話でした。
他にも歴史的書物に挿絵が残っていて、異国から流れ着いた乗り物がまるでUFOの形をしていて、乗っていた人間が着ている服が宇宙服のようだったりするものもあり、何箇所かで目撃されていたようで、これ、ほんとうにUFOだったのかもしれないと思ったりもしました。
とにかく、不思議で怖くて、少し愉快で、妖怪なども登場するこの本、興味津々で読みました。
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