太田和彦さんの「ニッポン居酒屋放浪記 -望郷編-」を読みました。
『ニッポン居酒屋放浪記 -望郷編-/太田和彦著(新潮文庫)』を読みました。
平成11年に刊行された「日本の居酒屋をゆく 望郷編」を改題し、平成13年に文庫化したもので、著者の太田さんもまだ若く、風貌もちょっとコワイくらいです。
同行する編集者の方と“どんどん”あまり吟味せずにお店に入っていくような感じもあるし、だからハズレもけっこう多かった様子がうかがわれます。
今とはちょっと異なる感じもありました。
昼の食事も肉類をガンガンいってるし、夜は怒濤の“ハシゴ酒”!
近年の太田さんの飄々とした雰囲気はまだあまり感じられませんでした。
それでも酒、肴は地元のものを地元の食べ方でいただくあの感じは出ていて、太田さんらしさも感じることが出来ました。
太田さんは、あの椎名誠さんと全国を巡ってキャンプをしたり、焚き火を囲んで皆で酒を飲むということも過去にされていて、椎名さんのまずはビールを“ウグウグ”と飲み干し、ビールでウォームアップ後は、ただひたすらウイスキーでも焼酎でも、泡盛でも日本酒でも、酔うために“ぐびぐび”味わいもせずに飲みまくるという、そんな中にいた人なのに、酒を味わい、酒を感じつつの飲み方を淡々としていくその姿に驚きます。
特に日本酒を飲むときに、盃を持っていない方の手のひらを柔らかく開いて上に向け、身体に染み込ませるようにする仕草が私は好きです(^_^)
今回の「望郷編」でも、高松、那覇、仙台、熊本、壱岐、札幌、名古屋、博多、会津、神戸と“巡りまくり”です(*^^*)
全国の名物、名酒をいつものように美味しそうに紹介してくれる、たのしい本でした。
« 【大臣に会いに来る!!/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №25】 | トップページ | 【南先生の玉手箱_0040_ 渡辺貞夫再発見 音楽演奏はうまくても感動はない】 »
「グルメ・クッキング」カテゴリの記事
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その3(2023.11.24)
- 東海林さだおさんの「パンダの丸かじり」を読みました。(2023.11.18)
- 『にっぽん「食謎」紀行/伊丹由宇』という本を読みました。(2023.11.07)
- 東海林さだおさんの「ゴハンの丸かじり」を読みました。(2023.07.31)
- 「予約一名、角野卓造でございます。【京都編】」を読みました。(2023.07.11)
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 古本の頁を繰っていて見つけるもの(2022.01.23)
- 中学生時代から今に至るまで、「レコード盤を貸してくれ」「CDを貸してくれ」「本を貸してくれ」と言われる話。(2021.12.21)
- 「日本人も知らなかったニッポン/桐谷エリザベス」を読みました。(2021.10.03)
- 「小林信彦 萩本欽一 ふたりの笑タイム -名喜劇人たちの横顔・素顔・舞台裏-」を読みました。(2021.09.28)
- 坪内祐三の「最後の人声天語」を読んだ。(2021.09.25)
「旅行・地域」カテゴリの記事
- とげぬき地蔵尊「高岩寺」に行ったときの話(2023.12.10)
- 巣鴨に落語を聞きに行ってきました。(2023.12.06)
- 「京都でひっそりスピリチュアル/桜井識子」を読みました。(2023.12.05)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その3(2023.11.24)
- ブログ版、出雲・松江の旅まとめ その2(2023.11.23)
「お酒」カテゴリの記事
- 「居酒屋へ行こう。/太田和彦」を読みました。(2023.10.21)
- 伊集院静さんの「大人の男の遊び方」を読みました。(2023.08.14)
- 「予約一名、角野卓造でございます。【京都編】」を読みました。(2023.07.11)
- 「飲むぞ今夜も、旅の空/太田和彦」を読みました。(2023.02.18)
- 「私の酒 -『酒』と作家たちⅡ-/浦西和彦・編」を読みました。(2022.11.20)
« 【大臣に会いに来る!!/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №25】 | トップページ | 【南先生の玉手箱_0040_ 渡辺貞夫再発見 音楽演奏はうまくても感動はない】 »
コメント