【「所属長意見欄」のお話/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №19】
過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。
今回は、職員が「人間ドック」受診の際に所属長に書いてもらう「職務専念義務免除申請・所属長意見欄」について、東京勤務時のお話と、私が地元に帰ってから、今度は自分が所属長として意見欄を書いたときの話です。
私が東京勤務時、人間ドック受診について所属長含め、職場全員と調整をとり、日取りを決め、もちろんその日の仕事に支障はないようにして、いざ受診前に職務免除申請(受診時間は職務を免除してもらうもの)を出そうとしたときの話です。
例の所属長、上司Aに、職員服務規程にある書式中の「所属長意見欄」への記入をお願いしました。
上司A:「これは何?」「私に何を書けっていうの」「いやだよ」
私:「お願いしていた人間ドック受診に伴う申請です。書式中に所属長意見の欄がありますので記入をお願いしたいのですが。」
上司A:「なんで私があなたのために、手を動かさなければならないの。冗談じゃないよ。」
私:「これは所定の書式なので、この欄には所属長の記入がないと・・。」
上司A:「ふざけるな、私の手を動かそうとする根拠を示せ!」
私:(心の中 → 根拠って・・〇〇市職員服務規程と、それに伴う様式2号の提出に際する所属長意見だよ、初めてだよ、これを拒否した所属長)
「わかりました。たいへんな作業を無理強いしたようです。けっこうです。休暇をいただいて受診してきます。」
・・ということになりましたが、こんなこと初めての経験でした。受診に問題があるなら、意見欄に「人間ドック受診など許せない、まかりならん」って書けばいいだろう、と思いました。
通常は、『支障なし』などと今までの所属長は書いてくれていました。
これは、パワハラ以上のもので、職員の健康管理に問題を起こす犯罪に近いハラスメント行為だと思います。私も当時、そうとう“弱って”いたのでしょう、もう反論する気にもなりませんでした。
まったくもってひどい話です。
やがて、私が地元に帰り、今度は自分が所属長になったときに、部下の女性から人間ドックの職務免除申請を差し出される機会がやってきました。
女性職員A:「所長、ここの所属長意見欄に記入お願いします。」
私:「はい、じゃ書きますね。」
すぐに書き、手渡し。
女性職員A:満面の笑みで「所長さん、私初めてです。こういうふうに書いてもらったの。」「ねえねえ、みんな見てぇ~♪」
【所属長意見欄:文面】《業務に支障はありません。よく診てもらってください。》
たった一行でこんなに笑顔をもらって、気持ちよく検診に行ってもらえる。まさに東京での経験が反面教師となりました。
その次の職場でも所属長としてその書類に記入する機会が当然あったのですが、また同様のことを書きました。
そしたら・・
女性職員B:「なんだかうれしい。ありがとうございます。」と、また笑顔を見せてもらいました。
東京では、いい経験というか、あのときの上司とまったく逆のことをすれば職場は生き生きとし、職員も元気になるのです。
つくづくあの人達は気の毒な人達だったと再確認したのでした。
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