赤瀬川原平さんの「鵜の目鷹の目」を読みました。
『鵜の目鷹の目/赤瀬川原平著(日本カメラ社)』という本を読みました。
ブックオフでわずか370円で見つけたのですが、内容としては『月刊カメラ』に連載された「鵜の目鷹の目」という赤瀬川さんのコーナー(1989年1月~1992年6月)の文と写真から新たに構成されたものになっていました。(※1994年12月刊行)
様々な写真集(1800年代のものなども有り、海外から日本国内のものまで幅広い)を見ながら、赤瀬川さんが気になった写真について単に芸術作品として見るのではなく、なぜこんな状況になっているのだろう、とか、この人は何者?とか、ああだこうだ、あれやこれや考えたり、“茶々”を入れたりしながら見ていくというものでした。
私が写真を見るときには、どうしても“情緒的”になってしまい、赤瀬川さんのように見えているものからその時の状態を現実的に分析したりするという感覚がなく、けっこう驚きました。
「たぶん写っている二人は、こんなことを実際に考えながら(けっこう下世話な想像をしている)あっちの方を見ているんだろう・・なんて見方をしているのです。
私はそんなふうに写真を見たことがないので、最初は赤瀬川さんの考え方が理解出来ず、どう読んでいったら、どう写真を見ていったらよいのやら、わからなくなってしまいました。
しかし、後半からは、「ええい、もう写真のあるページを先に見て、自分の見方でまずは写真を感じ取ってから赤瀬川さんの文を読もう」ということにしました。
そしたら、悩まずに「ああ、この人こんな見方をするんだ、変わってるなぁ」という具合になり、なんとか読み終えることが出来ました。
けっこう古い海外の写真集からの作品を見ているだけで、写真の世界に浸れる本でした。
そして、赤瀬川さんの独特の感性による写真の見方も感じられました。
めったに写真関係の本は読まないのですが、興味深く読みました。
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