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2021/10/02

【自分の職場を侮蔑してしまう人/過去に会った人、過去にあった出来事について振り返る №57】

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過去に会った人、あった出来事についての回顧文シリーズ。

私は仕事として、様々な職場で、ジャンル問わずの業種を経験してきました。
そして、仕事人生の終盤に来て、自らの意向調査表に“我が社の人との関わりの少ない窓口業務を希望する”と書きました。

このブログにも色々と書きましたが、私のようなどの派閥にも属さず、“一匹狼”的な人間は、今まで書いてきたような“魑魅魍魎(ちみもうりょう)”の方々(^_^;)に、何を言われ、何をされるのかわかったものではないからです。
仕事人生の最後まで“めちゃくちゃ”にされたくなかったというのが本音です。

窓口業務では、とにかく外の人(市民の方)と接し、単に証明書を出したり、様々な届出を受けるだけでなく、やり取り、会話もあり、時にはその人の人生に大きく関わったりすることもありました。

希望どおりに動いた職場では「長」になりましたが、そこに人事異動で4月に入って来た部下がおりました。
係長級で昇格して入って来た女性の職員でした。

職員は皆、秋に意向調査表を提出して今後の異動希望などを書くのですが、

その職員:「もうイヤです。こんなところ。なんで私がこんな仕事をしなければならないんでしょう。私は“こんな所”で仕事をする人間じゃないっ!」

・・と、他の皆んなに聞こえるように言いだしました。(係長がそんなこと言っちゃいけないんだけどさ)

「こんなところ」と言われた皆んなは明らかに驚き、困惑した表情をしていましたが、私はそのまま聞いていました。

その職員:「今すぐにでも動きたいと書いてもいいですか?」

と言われたので

私:「本人の意向を書くのだから、それでもいいけど、せっかくこの職場に来たのだから、一年間ここで得られるものを学んでから動きたい、というふうには考えられませんか?」と答えました。

私:「例えば、戸籍届出にしても、実際にはこの窓口では、単に出生や婚姻届を受けているだけではないでしょ。認知もあれば、離婚に伴い親権の問題の発生、年金の変更手続き、保険だって手続きが出てくる、さらにそれにより発生する様々な手当の申請もある。死亡届だって、相続や、姻族終了届や復氏届なんてことも相談されるじゃないですか。戸籍一枚見ただけでその人の人生が浮かび上がってくる。社会の仕組みの基本を仕事をしている中で理解できる・・珍しいチャンスだと思ってもいいんじゃないかと思うんだけど。」

その職員:「そうですか・・。じゃ少し考えてみます。」

私:「たぶん、経済部門あたりで新しい事業をやってみたいと思っているのだと思うけど、今言ったこと以外にも、ここでは人と人の『直』の相対の仕方も覚えられると思いますよ、参考までに。あとは自身で考えて本人の意向を書いてみてください。」

ということになりました。

“こんな職場”と言われて憤っていた他の職員にも少し聞こえるように話したので、皆は平穏に業務に戻ってくれました。

私の仕事人生終盤での印象に残る出来事でした。

 

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