「家飲み大全/太田和彦」を読みました。
『家飲み大全/太田和彦著(だいわ文庫)』を読みました。
今やデザイナーではなく、「居酒屋作家」と呼ばれるようになった太田和彦さんの著書です。
居酒屋作家にはキツいこのコロナ禍で、太田さんは家から離れたところに持つ仕事場から夜帰宅すると、「家飲み」してから寝るのだそうで、その太田流の“家飲み”を指南してくれるような内容となっておりました。
ビールで始まり、日本酒で終わる形は私としては理想的です。
あまりテーブル回りには余計なものは置かず、専用の長方形の盆を用意し、目の前はお酒と肴の皿ひとつ、そして箸のみというシンプルな形にして取りかかります。
たしかにこうしてシンプルにすると、一人で飲むときには、ただ自分とだけ対峙するようで静かで良いひとときを過ごせそうです。
さらにビールの注ぎ方から、日本酒の盃の話などにも話は進展し、そして肴の話も読んでいるだけで美味しそうです(*^_^*)
ワインやウイスキーの話も出て来ますが、気になったのはお酒の「燗」の話です。
大戦時の日本酒不足を補うため、醸造アルコールで三倍に薄めたうえに、糖類や酸味料などで味を加工した「三倍醸造清酒(三増酒)」が、戦後も税収を得たい国税庁によって維持されてしまったことが・・燗酒は安酒、まずい酒という潜入感を持たせてしまったというのです。
私も、父親が若い頃飲んでいたお酒がそんなだったような印象があります。
酒のこぼれた徳利はべったりと机に張り付いていた・・片づけをしていた子供の私にはそんな印象があります。
でも、今や日本酒は歴史上最も美味しい時代になっています。
もともと酒は燗で飲むためのもので、「燗しておいしい酒こそ、良い酒」を提唱する太田さん。
私もその域に近づきたいと思っていますので、コロナ禍が収束し、東京に行けるようになったら、この本で太田さんが紹介している燗酒のうまい居酒屋に行ってみたいと思っています。
そのときはぜひ一緒に行きたい友がいるのですが、もしこれを読んでくれていたら、「一緒に行こうね'(*゚▽゚*)'」
とりあえずこの本で太田さんが提唱している「家飲み」、やってみようかな(*^^*)
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