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2021/12/06

生島治郎の「浪漫疾風録」を読みました。

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『浪漫疾風録/生島治郎著(中公文庫)』を読みました。
これは、「エラリイ・クイーンズ・ミステリ・マガジン」の編集長を務めることになった、そしてハードボイルド作家でもあった著者の自伝的長篇小説です。

時代としては、1956年~1964年の“疾風怒濤”の編集者時代と、戦後ミステリの草創期が描かれているものです。

なぜか、著者である生島さんは「越路玄一郎」という名前で登場しているのに、他の人達は皆実名なのです。
これは、著者自身が自分を客観視するためなのか、俯瞰で見るためにやったことなのか、でも読んでいるこちらとすれば、生島さんが実名でないことによって、遠慮無くこの小説の中に入り込んでいくことが出来ました。

とにかく、新入社員として入った早川書房(これも実名)の過酷な環境(仕事場としても、仕事の内容としても、安い給料も)の中、編集という仕事がどういうものなのか、全くの実体験で書かれているので、“クセ”の“有り過ぎ”な上司の人達とのやり取りも傍から見ているこちらには面白く、むさぼるように読みました。

読んでいて、今まで「編集」という仕事がどういうものか、おぼろげにしか素人の私には見えていませんでしたが、ものすごく大変な仕事ではあるものの、とても魅力的なものだと感じました。

この作家にこういう世界を描いてもらいたいだとか、自分が様々な外国のミステリなど
を読んで、こういうものを日本でも書ける人がいるのではないか、とか、作家と共に新しいものを生み出して行くような感覚がとても引きつけられるものだと感じたのです。

実名で登場する人達もすごく、小松左京、松本清張、佐藤春夫、開高健(この文中の頃は痩せてヒョロッとしています)、常盤新平、田中小実昌、吉行淳之介、福島正実、小林信彦、星新一・・まだまだたくさんの人達がこの本の中で実際に生き生きとして動いているのです。
これも当事者が当時の編集員として書いているので、リアル感がひしひしと感じられるのでした。

読んでいて、この本に書かれている時代のミステリや、その他小説を探して読んでみたくなりました。

・・またブックオフに出掛けねば(^_^;)

内容充実の“ビッシリ”感満載の本でした。

 

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