「ほろよい味の旅/田中小実昌」を読みました。
『ほろよい味の旅/田中小実昌著(中公文庫)』を読みました。
1988年に刊行された「ほろよい味の旅(毎日新聞社)」を底本として文庫化されたものでした。
馬鈴薯、小イワシ、ハモ、おでん、ふぐ、粥など、それぞれを題材にちょっとした話が書かれているのですが、コミさんの話はもうあちこち飛びまくります。
話しているそばから色々なことを思い出し、脈絡もないまま話題は変わり、変わったかと思うと、もう次のことを思い出していて話はそれについて夢中で語られている・・映画の“ラッシュ”を見ているような文章です。
また、出会うひとについても、場所が外国であっても、コミさんの立ち位置はいつも変わらない。
まったく動じない、常に“コミさんニュートラル”な状態であることも素晴らしいというか、そういう人って他にあまり知らないです。
またコミさんと飲んだ人から聞くと、何を話していたのか思い出せない、あるいは何も話さず隣で飲んでいたというような人でも、“コミさんと飲んでいると、とても楽しい”という印象を与えることがわかりました。
それって、私もわかるような気がします。
そういう人っていますよね。この人と飲んでいると、その時のはっきりとした記憶はないが、なんだかとても楽しかった・・という人d(^_^o)
お酒についても、またその地の(外国でも)さまざまなエピソードを数限りなく記憶しているコミさんの無限大な知識と、いつもいろいろなことに興味を持って生きている姿に関心することしきり・・という本でした。
どこから読んでも話題豊富な、“ふらふらハシゴ酒”的な本。
愉快に読みました。
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