『LET IT BE -NEW MIX OF ORIGINAL ALBUM-』を聞いてみた。
10月に出た、ビートルズの「レット・イット・ビー」関係の“スーパー・デラックス・エディション”、大金なのでなかなか買えず、やっと手に入れました。
内容はCD5枚とブルーレイ1枚が写真集と共に梱包されているものです。近年、こういうのが毎年のように出て、うれしいやら、財布がスッカラカンになるやらで、貧乏ファンは大変です…σ(^_^;)
まずは、1970年に出たオリジナル「Let It Be」の新たなミックスが Disc1 となっておりましたので、それを聞いてみました。
いろいろこれに関する本も出ているようですが、読んでしまうと潜入感がはたらいてしまうので、そういうものは読まない状態で新鮮な気持ちをもって一曲、一曲を聞いてみた感想を書きます。
では、行きますっ!!
① Two Of Us
いきなり、ウォームな印象の音を感じました。1970年のオリジナルは、もっとアコースティック・ギターの音がシャキシャキと金属的な感じでしたが、意外や意外!リンゴのバスドラも含め、ちょっと“モコッ”とした感じなのです。
ポールのボーカルもジョンのコーラスも、とても自然な声に聞こえます。ベースの音も太くてモコモコしている。
②Dig A Pony
こちらもイントロの印象的なギターフレーズからして、太い感じの音。
ベースはオーバー・ロードしているように感じるくらい、ボ・ボ・ボ・ボいっている( ̄O ̄;)
リンゴのドラムはオリジナルよりも後ろにさがった感じがします。でも、ハイハットの刻みは確実によく聞こえる。ミックスの妙です。
二本のギターの音が渾然一体となっている感じがして、パワフルな仕上がりになっています。
③Across The Universe
一転して、こちらはアコースティック・ギターの音がとても繊細で金属的。
ジョンのぼやけていたボーカルは、かなりスッキリした感じです。
うしろの方で聞こえるハープのような音が、かなりハッキリと聞こえるようになっています。
オーケストラの音もモヤモヤしていたのが、霧が晴れたように明かりが差しています。
曲の時間を調べてみないとわからないけど、テープスピードを落としてジョンのボーカルがちょっとダレているように聞こえたオリジナルよりも、覚醒した声に聞こえるのです。
※アルバム全部を聞き終えてから時間を確認してみましたが、オリジナルと同じ3分48秒なのでジョンのボーカルのスピードは変わっていません。“ミックスの力”で、覚醒した声に聞こえたということです。
④I Me Mine
オーバーダビングされたバックのオーケストラの音はかなり引っ込みました。
逆にジョージのボーカルが前に出て来ていて、エコーのかかりもあまり感じません。
リンゴのドラムが大活躍するこの曲ですが、リンゴのタムの音はやや“こもり”気味。
派手なエレクトリック・ギターの音もエフェクトがかなり外されているように感じます。
全体に角が取れたようです。
⑤Dig It
ジョンのボーカルが歪まずに、すんなりとミックスされている。
ぼやけてよく聞こえていなかったバックの演奏がよく聞こえるようになった気がします。
⑥Let It Be
ポールのボーカルが生音っぽく、しかも“いい人”が歌っているような人柄まで感じる音に(^^;)
イントロでリンゴのハイハットに掛かっていた異常なエコーは、やや控え目になったか?!
スネアとタムの音は、これまたやや“もこもこ”気味。
ハイハットの音もやや下がり気味。
間奏のジョージ渾身の炸裂するギターの音も“太く、丸く”なっている・・。
間奏後、リンゴのリズムパターンが変わってくる部分もドラムの音がオリジナルよりも引っ込み気味。
ラスト盛り上がってきたところでポールのベースが“ウンウン”唸って、ポールに気をつかったのかな?!
⑦Maggie Mae
ジョンのボーカルがはっきりとして“チンピラ風”な感じがよく出ている。
バックのハモりもオリジナルよりも、より聞こえるようになりました。
⑧I've Got A Feeling
バンドの並びが感じられるようなミックス配置になっている。
横方向も奥行き方向も感じられる。
リンゴの位置も感じることができる。
叩いているフレーズもよくわかる。
この曲に関しては、ジョージのギターの音はオリジナルに近く、シャキシャキとしている。
ジョンのボーカルがリアルな感じを増している。かなりクリア。
ラストの“ごわごわ”“もわもわ”した感じはクリアな音で消えた感じ。
⑨One After 909
これもリンゴのドラム(特にハイハットの音)がサクサク・シャキシャキといい音で入っている。
ジョージのギターが迫力を増したように聞こえる。“ワイルドさ”がトッピングされた感じ。
ポールのベースもいい感じでグルーブしているぞ。
⑩The Long And Winding Road
明らかに、なんとか雰囲気を変えてミックスしようとしている意図を感じる。よく聞こえなかったジョージのギターも割と聞こえるようになった。
リンゴのトップシンバルのベルの部分を叩くリズムの音もオリジナルでは奥に引っ込んでいたが、前に出てよく聞こえるようになった。
さすがに“誰かさん”に“忖度”してオーケストラの音を消すわけにはいかないし、きっと残されたテープの都合上出来なかったと思うけど、ポールの“弾き語り”感は増したと思う。
⑪For You Blue
ジョージのギターの音がイントロから、もうわかるが、クリアに入っている。
リンゴの歯切れの良いドラムもそのままにされて、ザクザクといい音。
間奏の鍵盤の音はボリュームアップしたと思う。
曲全体がスケールアップしたように感じた。
⑫Get Back
ポールのボーカルがより生音っぽくなり、臨場感が増した。
リンゴのクラッシュシンバルが少し引っ込んだか・・?
ハモりのボーカルも音がよく聞こえる。
リンゴのバスドラムはズシズシいうようになった。
タオルでミュートされたスネアの音も重い感じの音で入っている。
ジョージのリズムギターは、オリジナルよりもギターの生音感が出ている。
ジョンのリードギターは、オリジナルの“まるい”感じの音よりも、やや繊細で、かつ歪みが掛かっているのがわかるようになった。
以上です。
私の過去聞いたオリジナルの音の記憶と照らし合わせて、聞いた感想をその場でキーボードに打っての速報です。
がんばりました(*゚▽゚)ノ
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