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2022/01/15

「ジョンたま」って聞いて・・自分には使えないと思った。

20220115_john_lennon_001

表題の「ジョンたま」というのは、ジョン・レノンのビートルズ解散後の正式なソロ・アルバム、邦題『ジョンの魂』(JOHN LENNON / PLASTIC ONO BAND)のことです。

ラジオでジョンのこのアルバムをこう呼んでいる人がいて、耳にとまりました。
何か、本でもこう呼称している人がいたと思います。

「マザー」という曲では、

「母さん、僕はあなたのものだったけど、あなたは僕のものじゃなかった」「父さん、あなたは僕を捨てたけれど、僕はあなたから離れなかった、僕はあなたを必要としたけど、あなたは僕を必要としなかった」

などと、歌詞を聞いているだけで、つらいものがありました。

「ゴッド」という曲では、

自分達が世界の人気者となり、名声・栄誉・富などを得ることとなった自らのグループを「僕はビートルズを信じない」と低い声で歌っています。
ディランも、エルビスも、ケネディも、イエスも信じない・・と。

その他「アイソレーション」なども歌詞を読んでいると、孤独な気持ちを悲痛なまでに歌っています。
しかも、ピアノ、ギター、ベース、ドラムというシンプルなバンド構成で、毛筆で真っ白い紙に“墨痕鮮やか”に書いているような感じです。静謐な印象。

でもって、それをいくら何度も聞いてきたからといって、ジョンに親しみをこめたからといって『ジョンたま』はないだろうと思ったのです。

“ニラ玉”でも“のりたま”でも“忍たま乱太郎”でもないのだ!
ジョンの魂の叫びを聞いて、日本の担当者も邦題を「ジョンの魂」としたのだと思う。
それをあんた、「ジョンたま」だよ・・。

というわけで、「オレは何十年もジョンを聞いてきたから“ジョンたま”と言える立場なのだ」というお方もいらっしゃるとは思いますが、ただ私は“いやな感じ”と思ったので書いてみました。

ほかにも自分が好きなものに対して「蔑称」とも言える呼び方をしている人がいて、例えば自転車のことを「チャリンコ」または「チャリ」と言う人がいる。

語源についてはいろいろ説もあるが、あまりいいことは書かれていない。
なんといっても、私が感じるところ、この言葉を使っている人で自転車を本当に好きな人はいなさそうです。
タレントのなぎらけんいちさんも、「自転車は大好きでよく乗るが、“チャリンコ”“チャリ”というのは自転車の“蔑称”なので自転車好きとしては使うことなんて出来ない」とおっしゃっていました。

あと、気になったのが、オーディオ関連のSNSなどで、中国製のアンプのことを「中華アンプ」と呼称している人が多数なのに気付きました。
やはり、“親しみを込めているんだ”と言われるかと思いますが、でもなんだか印象的には、“小バカ”にしている、あるいは上から見ているようなものを感じます。

自分の好きなことや、ものについて、もっと口から発せられた言葉としての印象が相手方にどう伝わるかを考えた方がいいんじゃないかと思ったのです。

ちょっと、ふざけているというか、安易過ぎると感じたのです。

たいした話じゃないな、と思う人もいるかもしれませんが、ここは私の思ったことを書く場所なので、書いてみました。


【Now Playing】 Mindfulness / CYGN ( Lo-fi Hip Hop )

 

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