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2022/02/20

【The Beatles 研究室・復刻版】Please Please Me[B-2]P.S. I Love You

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。15年以上前の文なので細部の表現・事実についてはお見逃しください。
今回はデビュー・アルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」収録曲、そしてシングル盤「ラブ・ミー・ドゥー」のB面でもあったのですが、「P.S.アイ・ラブ・ユー」を取り上げてみます。
20220220_beatles_photo_data_001

この曲は、デビューシングル「ラブ・ミー・ドゥー」のB面でした。
いきなりイントロ無しで入ってくるところが意表を突いていますが、その際のコーラスもばっちりです。
ポールの作曲能力に負うところが大きい曲だとは思いますが、新人のデビューとしては、なかなかいい線いっています。

ドラムは、A面と同じでスタジオ・ミュージシャンのアンディー・ホワイトで、プロデューサーのジョージ・マーチンはまだまだリンゴを信頼していなかったようです。
ラブ・ミー・ドゥーでは、リンゴがドラムを叩いたバージョンもあるのですが、こちらはアンディーのみのレコーディングだったようで、リンゴはマラカス担当。

アンディーのドラムはと言えば、“可もなく不可もなし”と言ったところで、まあ、ありがちなどうでもいい感じのドラミングです。よく言えば軽くてリズミカル、悪く言えば印象の薄い“お仕事”的なドラムです。

きっとリンゴが叩けば、ロック的な香りの残るものになったかもしれません。
ジョージ・マーチンに、リンゴの正確かつ、重いロック的なドラムは、太鼓の音自体とあいまって、作品に大きな影響を与えることが可能であるということがわかるのは、もう少し経ってからのことになります。

とりあえず、この曲では、楽曲の良さとジョン・ポール・ジョージのコーラスの良さにしびれてみましょう。
B面にしておくにはもったいない佳曲です。


〈追記〉2022/02/20

せっかくなので、今現在手持ちのある音源をいくつか聞いてみようと思います。

まずは、2009年リマスター盤のステレオ・バージョンから。
これは、ポールのボーカルがとてもよく聞き取れます。
アンディーのドラム、リムショットも小気味よい感じで録音されています。
ギターの音もナチュラルで艶やかな部分まで表現されていました。

続いて、同じく2009年リマスターのモノラル盤。
こちらは、全体のバランスがいい感じです。
バラバラと弾かれるジョンのリズムギターがステレオよりも、より強めに表現されているようです。
ポールとバックコーラスのボーカルバランスも対等な感じになっています。
また、ポールのベースもやや硬めの音で、よくフレーズが聞き取れます。

次はアナログ盤のオデオン、テスト・プレスのモノ、ラウドカット・バージョン。
こちらは、CD盤とは大きく異なることがすぐにわかるくらいの繊細な音までもよくわかるような仕上がりです。
ジョンのギターはちょっとメローな感じ。ドラムのリムショットも軽い感じですが、撥ねるように軽快な感じ。
ボーカル含め、全てが自然な音に感じました。

さらにアメリカ、キャピトル盤のステレオ・バージョン。
これは意外と“豊か”に感じる音色です。力強さと共にちょっと憂いまで感じるような表情あるボーカルが強く印象に残ります。
ギターもベースも力強いんだけど、ほどよい感じでバランスされ、ボーカルの邪魔をしていません。
キャピトル、なかなかいいです。

同じく、アメリカ、キャピトル盤のモノラル・バージョン。
こちらは力強く感じるような太い音です。
ボーカルのバランスもコーラス含め前に出てくるような印象です。
昔、家のステレオセットで聞いていたような、楽しくて力強い音という感じです。

最後は、ライブ・アットBBCの Vol.2 もあったので聞いてみます。
ポールがちょっと“もったいつけた”ような“タメ”のある歌い方をしています。
ライブ録音ということもあって、ジョンのギターは軽ぅ~い感じでストロークされています。
リンゴのドラムは、やはりアンディーと異なり、表情のある、そして強弱のあるリムショットが印象的です。
ボーカルはコーラスと共に皆んなの仲の良さのようなものを感じさえする和気あいあい感もあります。
CD等音源をお持ちの方は、もう一度聞いてみると、意外といい感じだと思いますよd(^_^o)

 

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