石川渓月さんの「よりみち酒場 灯火亭(ともしびてい)」を読みました。
『よりみち酒場 灯火亭(ともしびてい)/石川渓月(いしかわ・けいげつ)著(光文社文庫)』を読みました。
今まで石川渓月さんの作品を読んだことがなかったのですが、ミステリーやハードボイルド小説を書かれる方のようです。
そして、今回私が読んだ作品は、“人情が心に沁みる”あったかいお話でした。
物語の中心になるのは、駅近くの路地奥の行き止まりの場所にある居酒屋と、その店主。
店主はちょっぴり辛口なもてなしをするものの、あったかい常連達と共にこの店に迷い込んできた悩み多き人の心を解きほぐしてくれる・・というストーリーの短編が綴られていました。
そして、物語に登場する料理も、ひと味・ふた味ちがう美味しそうなものです。
読んでうれしかったのは、どの物語も冒頭では、なんということかという哀しい出来事や、ひどい目にあった人たちが登場するものの、この物語の舞台である灯火亭で店主や、常連達との人情あふれる交流で光明が見えてくるところです。
最近の小説は、これでもかと登場人物が悲惨な状況に追い込まれ、救いようのない話になったりするものがあります。
そして救いようのないまま終わる・・というのもけっこうある。
でも、この「灯火亭」のお話は、悩んでいた人と共に読者である私がうれしくなるようなお話ばかりで、なんだかほっとしました。
心安らぐ本でした。
「まだまだ足りない!がっつりいきたい!という人には第二弾があります。」と帯に書かれていたので、書店で見つけたらきっと私は買うことでしょうd(^_^o)
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