伊集院静さんの最新エッセイ集「タダキ君、勉強してる?」を読みました。
『タダキ君、勉強してる?/伊集院静著(集英社)』を読みました。
帯に“最新エッセイ集”とありますが、この本は全編、伊集院さんが今までに出会った人と自分との関わりの中で、導かれたこと、教えられたこと、気づかされたことを書き綴ったものとなっていました。
伊集院さんから見たら大先輩もいるし、20代の人もいて、それぞれのエピソードが実に読者にとっては、興味深いし、ある意味“面白い”もので、次から次へと登場する人達の言動に釘付け状態になりました。
特に最初の奥さん、夏目雅子さんが亡くなられ、荒んだ生活をされていたときに関わってきた人たちは伊集院さんを作詞の世界に連れて行ったり、なんとか小説を書いたらどうかと、深い付き合いの中で勧めてくれる人がいたりで、それも皆、大きな存在を感じさせる人ばかりです。
絶望というか、自暴自棄の中にあっても、伊集院さんの人としての魅力が、重鎮と呼ばれる作家や、高校時代の教師、友人、プロデューサー、ミュージシャン、記者、スポーツ選手などを引きつけ、そして関わり、また様々な「道」へ連れて行ってくれる・・ということが、たくさん書かれていました。
伊集院さんが子供の頃、成績がオール1で、学校でも手に負えないような行動をしたりしていた時に関わってくれた担任の先生や、伊集院さんの家の使用人をしていた男の人と夏休みの間、島に出され、人としていろいろなものに興味を持ちながら生活していく姿も描かれていました。
伊集院さんが飼っていた犬も、“先生”として紹介されています(*^_^*)
人生、出会いがたいせつだな、と思いつつ読了いたしました。
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