立川志の輔さんの「志の輔旅まくら」を読みました。
『志の輔旅まくら/立川志の輔著(新潮文庫)』を読みました。
平成15年発行で、立川志の輔さんの公演をもとに文庫オリジナルとして書き下ろした作品です。
簡単に言うと、志の輔さんが主に外国(国内もあり)から帰って来たあとに、公演を行い、その報告みたいなものを、とても可笑しくお話ししてくれる、というようなものです。
もう二十年くらい前のものなので、表紙の写真も、志の輔さん若いっ!
私も見た、懐かしい映画「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」を見てキューバまで行って来た話から始まりましたが、あの映画を見てすぐにキューバまで行っちゃうってのがすごいです。
でも、志の輔さん、けっこうハチャメチャな人や出来事に遭遇しても楽しんでいます。
“得な”性格だと思いました。
春風亭昇太さんとメキシコに行ったときも、ルチャリブレ(向こうのプロレス)をイヤだと言いつつ二人で見に行って、はしゃいでいます。
それでもって、興味なんかないというふうだったのに、帰国時には、プロレスラーの覆面を二つも昇太さんからもらって、帰宅時に被って家に入って行き、子供にあきれられていました(^_^;)
インドでもガンジス川の死体まで流れてくる川に入り、沐浴。言われて潜ってしまったりもしていて、勇気があるというか、向こう見ずというか、こんな感じの人だとは思っていませんでした。
落語の「立川流」と言えば、なんだか気難しいような人ばかり・・という印象もありますが、志の輔さんはある意味“別格”のような存在感があり、お話しを聞いているこちらにも安心感があります。
私はここ数年、日曜日の朝に、志の輔さんのラジオ番組「落語でデート」というのをきいておりまして、志の輔さんが毎週様々なジャンルの女性をゲストに迎え、往年の名人の落語を聞きながらお話しを聞いていくものなんですが、ここでも物腰柔らかく、丁寧にゲストの方からお話しを引き出していく様子がうかがわれ、多彩な話芸にいつも感心しています。
この本については、どこに出かけても“ドシャメシャ”なハプニングやエピソードがあり、楽しいものでした。
古い本ですが、古書店などで見つけたら、ぜひ手に取って見ていただきたい、そんな愉快な本でした。
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