「カキフライが無いなら来なかった/せきしろ×又吉直樹」を読みました。
『カキフライが無いなら来なかった/せきしろ×又吉直樹著(幻冬舎文庫)』という本を読みました。またもやブックオフにて超安価購入。
これは、妄想文学の鬼才「せきしろ」氏と、あのお笑いと文学の奇才&異彩を放つ芸人のピース「又吉直樹」氏が五七五の形式を破った自由律で詠んだ俳句を収録したものです。
さらにお二人の取った写真や、文庫用書き下ろしの文章まで収載されていて、実におもしろい本でした。(※2009年に刊行されたものの文庫化です。)
タイトルにある又吉さんの
又吉:「カキフライが無いなら来なかった」・・は、見た瞬間にニヤッとしてしまいましたが、傑作なのかなんだかわからないけど、とてもいい!
ついでに著者お二人の自由律俳句で私が気になったものを一部ご紹介いたしましょう。
せきしろ:「結婚式の写真を見なければいけない流れ」・・これも実に“感じ”が出ている(^_^;)
せきしろ:「自己紹介の順番が近づいてくる」・・私の心に“ズキュン”と刺さりました…σ(^_^;)
又吉:「別れ話の男女の前を赤帽が二台通過」・・なんか、身におぼえのあるような光景(^_^;)
せきしろ:「号泣しながらも三輪車は漕いでいる」・・あるあるですd( ̄  ̄)
又吉:「熟年カップルが影と影にキスさせてた」・・ちょっとレコード・ジャケットっぽい印象がありつつ、深い感じがとてもよかった。
などなど、いいんだか、なんだかわからない作品が次々にあらわれる作品集的な本でした。
自由律って、どこまで自由でいいのかと考えると、「自由だからどこまで自由だ」ということも言えるのかもしれませんが、でも、何か“縛ってくる”ものがあって、その魅力に気づかせてくれました。
又吉さんの不思議な魅力をまたひとつ発見しました。
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