「一日一言 -人類の智恵-/桑原武夫編」を読みました。
『一日一言 -人類の智恵-/桑原武夫編(岩波新書)』を読みました。
これまた、ブックオフにて“100円+税”で、手に入れました。
この本は、人類の歴史上、偉大な行為をした人々の「英知」に輝く言葉、名言を偉人の生没日にあわせ、一年366日に配列し、略伝・肖像を付したものです。
ほんとうに、いろいろな偉人の様々な名言などが網羅されていて、人類の歴史をなぞっていくような感じで読みました。
今の私に響いた言葉をあげてみます。
【壮士】
人為で天下を治めようとするのは、海や河を歩いて渡ろうとし、蚊に山を負わせようとするものである。
・・・民は自然のままに放任するのが一番よいのである。
聖人はこの放任と自由をしっかりとつかんでゆく。
【墨子】
一人を殺せば、不義の行為として、かならず死罪にされる。
この論法でゆくと、十人を殺すものは、十不義を重ねたのであり、十倍の死罪にしなければならず、百人を殺すものは、百不義を重ねたのであり、百倍の死罪にしなければならない。
・・・しかし、大きく不義を犯してひとの国を攻めると、非難しないで、名誉とし、正義とする。
それが不義であることを全然ご存じない。
・・・天下の君子は、義と不義の乱れを見わけなければならないものである。
【トレーズ】
戦争、それは破滅した家庭であり、雨露しのぐ屋根もなく、パンもなく、金銭もなく、仕事もなく、路上をさまよう生活であり・・憲兵であった。
・・・そして私は誓うのだった、私の一切の力をもって、この憎むべき元兇と、戦争と、戦うことを、それを準備しそれで生活している者どもと戦うことを、戦争の永遠のギセイ者である人民を防衛することを!
かなり端折ってご紹介していますが、現在の戦争の状況を見て、とても重い言葉を過去に残していたんだな、と思いました。
なぜ、人類は、何度も戦争をして、結局、市民が犠牲になり、反省をして、そのときに残された言葉があるにも関わらず、そして後々にはその反省の言葉には目もくれず、また戦争に突入していくのだろうかと思います。
今回の戦争がなんらかの形で終結しても、また人類はもっともらしい理由を見つけてきて戦争を始めるんでしょうね。
人類は、地球上でも意外と下等な部類の生き物かもしれません。
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