「青豆とうふ/安西水丸・和田誠」を読みました。
『青豆とうふ/安西水丸・和田誠《絵・文》(中公文庫)』を読みました。
安西さん、和田さんという二人のイラストレーターが、互いの文章の話題を“しりとり”形式に受取り、また次ぎの話題を最後に持ってくるという、[面白文章リレー]になっていました。
しかも、安西さんが文を書いたときには、和田さんがイラストをいれる。和田さんが文を書いたときには安西さんがイラストを描くという・・楽しくも夢みたいな構成となっていました。実に面白かった(*^_^*)
また、この本のタイトルは、安西さんが村上春樹さんと居酒屋で一杯やっているときに、この本の話になり、村上さんに「タイトルを考えてくれないか」と所望したとのこと。
で、そのときに村上さんがつまみとして食べていた「青豆とうふ」がいいということになったんだそうです(^_^;)これまたおもしろいエピソードです。
おふたりの話題は豊富で、安西さんが鳥取県倉吉市にある打吹山・長谷寺に行ったときの話は怖かった。
次席家老・荒尾氏の墓地があるということで、雨の中、山をのぼっていると鐘撞櫓があり、誰かが鐘をついたと思うと、そこから白い着物を着た若い女が現われたんだそうです。
怖くて顔を確認せず、そのまますれ違い、雨でかなり厳しい道を滑りながら目指す墓地にたどり着き、そしたらさっきすれ違った女性が白い着物のまま墓地の前でしゃがんでいたんだそうです。
女がゆっくり振り向こうとした時、安西さんは脱兎のごとく駆けだしたんだそうです。
この話題の時の和田さんのイラストもなんだか怖いです・・。
また、和田さんの文で、いろいろなイラストの仕事を和田さんのところに持ち込む人がいて、作品を渡しても支払いがなく、次の仕事を持ち込んで来て、「前の仕事はあと少しで終了するので、その後支払う」みたいなことを言う・・ようするにサギというか、インチキな男の話が面白かった。
このエピソードは和田さんの文なので、安西さんがイラスト担当なのですが、いやもう、そのインチキな男の絵がいかにも“インチキくさく”て笑えました(^_^)
文と絵のバトンタッチが交互に行なわれたこの本、とても楽しめました。
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