2005年発行の「それでいいのか蕎麦打ち男/残間里江子」を読みました。
『それでいいのか蕎麦打ち男/残間里江子著(新潮社)』という本を読みました。
表題にあるように、2005年発行の本で、いつものようにブックオフにて格安購入。
本のタイトルで言っている「蕎麦打ち男」というのは、“団塊の世代”と言われる1947年から1949年に生まれた人達(著者、残間さんは1950年生まれだが、学年としては1949年の人達と一緒)が、この本発行当時、退職を目前にして、趣味もなく、なぜか「蕎麦打ち」をしている・・という残間さんの説を表わしている(^_^;)ものです。
いましたよねぇ・・こういう人。というか、いまだにいるんじゃないでしょうか。
料理をするわけではなく、蕎麦を打っている姿がなんだか知的に見えたりすると思っているんじゃないか、とか、作務衣なんか着て、求道者的な姿を見せたいというか、自分は人とはちがって孤高の位置にいるのだ、みたいな人。
団塊の世代に多いっていうのは、なんだかうなずけます。
残間さんは、退職後の見通しがあまりよくなくて“逃げている”人だ、みたいな視線を送っています。
蕎麦打ち大会まで、残間さんは取材していますが、蕎麦を商売にする気もなく、趣味にしても・・どうだろう・・という印象を書かれています。本気で蕎麦打ちに取り組んでいる人もその場には居たんですけどね。
蕎麦打ち男をまずは例にあげて、団塊の世代の人達の特徴などを書き連ねている、というのがこの本の内容で、けっこう残間さんは叱咤したり、鼓舞したりという書きぶりです。
で、私がこの本を読んで感じた団塊の世代の印象は、「ここではないどこか」を夢見ているような人、つらいこと、イヤなことを前にすると「自分はこんなところにいるはずではない」と自らをかえりみず、自分を取り巻くシチュエーション、環境に“恨み節”を唱える人・・という感じです(^_^;)自分が仕事をしていたときも、この世代の人達の多くはこんな感じでした。
“死ぬまで青春している”っていうのも、この世代の方々の特徴かもしれません。
様々な困難や、非常事態に襲われても、“どこ吹く風”( ̄O ̄;)他人事のように聞き流している様子もよくお見かけしました。
おのれを客観視することが少なく、自分が“歳を取った”自覚もなく、自分が主役だと思っている・・なんだかいいとこないけど(^^;)・・という気もいたします。
で、結局、大量にリタイアするという時がこの本の出版のあと、やって来たわけです。
どうなったか、・・自分さえよければいい、がっぽりいただいた退職金で好き勝手にやっている、世の役に立とうという人もあまりいない、現役世代に迷惑をかける・・ (・_・;などなど、想像どおりでした。・・私の知り合いのその世代の方々“ごめん”あなたたちは、そんな人ではありませんでしたよ(*^_^*)
ということで、団塊の世代の残間さんによる、団塊の世代への「喝」を入れた本を読んで私が感じたことをまとめてみました。
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