「-寿司屋のかみさんが教える- おいしいもの、まずいもの、どうでもいいもの/佐川芳枝」を読みました。
『-寿司屋のかみさんが教える- おいしいもの、まずいもの、どうでもいいもの/佐川芳枝著(幻冬舎文庫)』という本を読みました。
これもまたブックオフにて格安購入!
本のタイトルどおり、この本を書いたのは、寿司屋のおかみさんです。
私、不勉強でこの方を存知上げておりませんでしたが、デビュー作「寿司屋のかみさんうちあけ話」ほか著書多数、文学賞も受賞もされているようです。
読み始めて、最初から実に面白いっ!
寿司屋の・・となっていますから、登場する食べ物はお寿司屋さんで出てくるネタが多いのですが、その描写だけでも読んでいて“美味しい”d(^_^o)
下ごしらえから、つくっていく段階、お客様の反応など、実に見事な表現で書かれていて、はっきり言ってこれ以上にうまく食べ物について書かれた本を見たことはありません。断言しちゃうd( ̄  ̄)
著者がだんなさんとやっている東中野の「名登利寿司」を訪ねてくるお客さん、そして変わった注文や、人から聞いてきて試作したもの、お客さんの人生や生活などを絡めたエピソードなど、話題に事欠かず、しかも食べ物だけでなく、文章表現がさっきも書いたけど、今までに見たことがないくらい巧みで“心地よい”筆致で書かれているのです。
ちょっとイヤなお客さまや、失敗した話題など、心にチクッときたり、グサッときたりする話題についても、“棘が無く”、まるでカウンターでお寿司を食べているかのような気持ちで次から次へと出てくるお話を楽しむことが出来ました。
けっこうショックを受けるくらい素晴らしい文章で、どこをどう書いたらこんなに心地よい文になるのか、何度読み返してみても、話の面白さに引き込まれてしまって、解析できなくなってしまうのです。
それほど文が上手く、気持ちいいのです。
実は、昨日ブックオフで、またこの方の著書を見つけたので買ってきました。
また、それを読んだときにはこのブログで感想をご報告します。
とにかく、素直で、たおやかで、みずみずしい文章が堪能できた本でした。
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