伊集院静さんの「女と男の絶妙な話。-悩むが花-」を読みました。
『女と男の絶妙な話 -悩むが花-/伊集院静著(文春文庫) 』を読みました。
これは、2017~2019年に週刊文春に連載されたものを抜粋した単行本をさらに文庫化したものです。
だからけっこう読んだことのあるものも多かったのですが、それでも面白く読みました。
相変わらずのことですが、文春に寄せられた読者からの相談に答える伊集院さんの回答には思わず笑ってしまうこともありました。
夫婦喧嘩で一度も勝ったことのない夫が、一度は勝利してギャフンと言わせたいと相談すると、「あんたはエラい、今まで負けっ放しで耐えてきた。もうそれでいい。勝とうなんて思うな。そんなことしたら大変なことになる。男はそれでいいのだ。」などと、今の私ならよくわかり、同感する名?回答でした。
妻が浮気をしているらしいと、携帯電話をのぞき見て気付き、それを問い詰めようと思う・・という夫からの相談にも、「携帯をのぞくヤツが悪い。奥さんだっていろいろあったんだ、黙って見逃せ。」というような回答があり、昔の私なら「そんなんでいいのかっ!」と思ったかもしれませんが、今の“枯淡の境地”…σ(^_^;)の私には、「夫婦にはそれぞれ夫にも妻にも様々な事情がある、問い詰める前によく考えろ」と思ってしまいそうです。
「どうしても“イケメン”じゃないと男はダメ。でも、そろそろ将来性のある男と結婚したいが、イケメンでない男性に恋心を抱けるだろうか」
という女性からの相談には、
問題はありません。
どんどんイケメン狩りに励みなさい。
イケメン=うぬぼれ、傲慢 うぬぼれ、傲慢=思慮浅く、迂闊(うかつ)ですから、その浅知恵と迂闊につけこめ!
魔がさすというケースは十分考えられるから、運良く合体できたら、シメたものです。
責任を取らせるのです。
・・( ̄O ̄;)・・と、奇想天外な回答をしますが、ここいらへんが伊集院さんの真骨頂でしょうか(^_^)
十分楽しませてもらいました。
相談が“エンターテインメント”になるなんて思いもしませんでした。
以上です。
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