中島義道氏の「偏食的生き方のすすめ」という本を読んだ。
『偏食的生き方のすすめ/中島義道著(新潮文庫)』という本を読みました。
またしても、ブックオフにて100円で購入。
このブログで最近椎名誠さんの著書の感想を書いたときに、椎名さんが中島さんに対し「この人は非常に変わった人で、ぜったいにお目にかかりたくないが、ファンである」と書かれたことを紹介したその中島義道氏の著書となります。
この椎名さんの気持ちが、この本を読んでさらによくわかりました。
私もお目にかかりたくはないし、もし遭遇してしまうことがあれば、1分以上は近くにいたくない・・そんな気持ちが強くなりました。
駅の照明が、晴れて明るい日に点いていたり、ホームでのアナウンスの音も嫌いなので、職員は捕まり、さらに助役・駅長を呼び出し、“コンコン”と説教をし、後日改善されていなければまた乗り込んで行く。
商店街などでのお店の店頭での音楽やアナウンスなども乗り込んで行って、この本に書かれているエピソードでは、スピーカーを持って歩きだし、沿線の家の庭に投げ込んでしまい、スピーカーは池に落ちて壊れてしまいます。
「何をしてもすらっと事が進まない。何をしてもつまずく。他人を叱ってばかりいる。責めてばかりいる。このことは決して快適ではないが、これも“偏食家(※この本のタイトルにあるように、筆者はものすごい偏食家だが、そのような人間ゆえこうした行動をすると説明している)の運命なのだ。
・・と、おっしゃっています (・_・;
さらに、「偏食家とは、すでに確認したように“マイナスのこだわり”の人であり、みずからがイヤな仕打ちに遭うと、俄然気力が充実してくる。不思議な気力が体内に燃え上がり、あえて言えば生きる勇気が湧いてくる」
・・などとも、“ぬかし”・・おっしゃっていますd( ̄  ̄)おそろしいかぎりです。
コーヒーショップに行って、お客さんが入ってくるたびに店員が「いらっしゃいませ」と声を掛けるのも許せないらしい・・。
でね、店員さんのところに行って
「あのう、お願いがあるんですが」
「はい。何でしょう?」
「あのう、いらっしゃいませという声がうるさいんですが・・」
「はっ?」
「すみませんが、あなたの声不愉快なんですけれど・・」
「・・・」店員さんは泣きそうな顔をして中に引っ込んでしまった。
酷だったかもしれない。と中島氏は自分で書いていますが、・・・ここを読んで、この人が心底嫌いになったのでした(T_T)
私が広聴や相談の仕事をしていたときによくきたタイプのモンスターと同じです。こういう人は自分の満足感以外、人の気持ちなどは一生考えないのだと思いますが、とても怖ろしい。
で、“大っ嫌い”になったところで読了いたしました。
非常に後味の悪い、イヤな本でした。以上です。
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