阿川佐和子さんと大石静さんの対談本「オンナの奥義」を読みました。
『オンナの奥義 -無敵のオバサンになるための33の扉-/阿川佐和子・大石静(文芸春秋)』という本を読みました。お二人の対談本です。
2018年発行となっておりました。相変わらずのブックオフで200円での購入。
ブックオフには毎度私の読書欲を全うするのを助けてもらっています。ありがたい。
阿川さんが脚本家の大石さんにオファーをして実現した対談本ということですが、お二人のある意味“豪快”?な生き方が文中の遠慮のないやり取りの中でよくわかりました。
しかも、似ているのかなと思っていたら基本的には正反対と言えるくらいの人生観、死生観をお持ちだということもわかりました。
たとえば、大石さんは苦しいこと、苦しいこと、悲しいことこと、苦しいことと、苦しい・悲しいが10ある中でそのうち1度くらいちょっと楽しいことや幸せと感じることがある・・というのが人生なのだという考え(読んでいて驚いたが、私も全く同じ気持ちです)で、阿川さんはその10と1が逆なのです。
人生は、楽しいこと、楽しいこと、ときどき苦しくて、また楽しいことがあって、また泣いて、なぐさめられて喜んで、ちょっと落ち込んで、また楽しくなって喜んで・・というわけです。
身体に良いと言われれば、ホルモン注射をしたり、医師にすすめられれば子宮を取る手術をしてしまったりする大石さん、そしていくら良いからと医師にすすめられたりしても、一ヶ月後くらいに・・と思いつつ結局何年も何もしない阿川さん。
対称的なお二人でした。
そして共通点と言えば「更年期障害」の時期をどうやって乗り越えたかというのは、お二人ともかなり厳しい状況について書かれていました。
男にはわかってもらう必要がある・・とのことでしたが、私の想像以上に厳しいことがわかりました。
かつての私の職場でも更年期障害に悩んでいる方がいましたが、仕事上手助けをしたり、悩み、お話を聞いたりしていたことを思い出しました。まさにお二人がおっしゃっているような状況下にあったのです。
長くなってしまいましたが、もうひとつ大事だなと思った部分がありました。
オリンピック選手だとかアスリートと呼ばれる人達が「夢は必ず叶う」って当たり前のように使うが、気軽に言っちゃあかんのでは、というところでした。
「普通、かなわないでしょ」ってことです (・_・;
人間はどれも尊い命だけど、“身の程”というものがある。
能力にも確実に差があり、それぞれの能力を全開にして、精一杯に生きることこそ尊い、そんな考え方がないがしろにされている気がするというのです。
私も同感。
しかも夢が叶えば幸せなのか、描いていた夢そのものが間違っていたという場合もあるんじゃないか、人それぞれだし、何が幸せかは自分で判断しないと・・ということをおっしゃっていて、今の私にはその言っていることの意味がよくわかります。
そして今、私も、自分の生き方、幸せというものについて少しずつ考えているところなのです。
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