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2022/10/27

【The Beatles 研究室・復刻版】The Beatles (White Album)[D-2]Honey Pie

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2004年から2008年にかけて作成したホームページ「The Beatles 研究室」・・2009年リマスター発売後の一部追記も含めてのブログにての復刻版です。ほぼ当時のまま、そして復刻後追記も付しております。
今回は、アルバム「The Beatles(通称:ホワイト・アルバム)」に収録されたポールの曲「ハニー・パイ」を取り上げます。
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1920年代風のジャズの香りが漂うような、優雅とも言えるような、そんなポールの才能とセンスが光る曲だと思います。
ポールはこういう曲が好きなんですよね。

SP盤に針を落としたときのスクラッチノイズとともに始まり、ポールの甘いボーカルでクラリネットとの絡みが絶妙です。

間奏の甘いジョンのギターもなかなかの味わいで、のちにジョージがそのプレイをほめていたようです。
そして、リンゴのドラムはブラシでのプレイで、そんなに難しくはなさそうですが、ジャジーな雰囲気を十分に出しています。

全体に凝り過ぎず、品良くまとめていて、さらに突き詰めずに途中で放り投げたような感じを残したのが素晴らしいと思います。

ポールはアルバム「サージェント・ペパー・・・」では、「ホエン・アイム・シックスティーフォー」で、そしてビートルズ解散後のソロになってからの BBC のテレビ番組「ジェームス・ポール・マッカートニー」では、「ガッタ・シング・ガッタ・ダンス」で、そしてウイングス時代にはヴィーナス・アンド・マーズの「幸せのアンサー」で、この曲のように懐かしくて“曲中曲”のような曲を披露しています。
シャウトしないときの優しいポールのボーカルにはぴったりな素敵な曲ばかりです。

ホワイトアルバムにはなくてはならなかった曲かもしれません。そう言えばあの加藤和彦さんもカヴァーしていました。かなりこのアルバムに近い形でカヴァーされていて、そのバージョンもなかなか良い出来でした。

ポールの佳曲、そして“天邪鬼”のジョンが、ねたみ半分に嫌いそうな曲です。


〈追記〉2022/10/27

この曲についても、ホームページ作成後にリマスターや記念盤などが出ているので、その音源をたどって聞いてみたいと思います。

まずは、「アンソロジー3」に入っているバージョン。

軽くポールがアコースティックギターを爪弾き、歌っているバージョンです。
この段階でもう雰囲気がかなり出ています。セミプロだったポールのお父さんの影響かもしれませんが、ポールはこういう雰囲気の曲を幼いころから聞いていたのかもしれません。

続いて、「2009年ステレオ・リマスター」バージョン。

クラリネットと、ギターの甘い感じの音色がベストマッチしていると思います。
ポールのボーカルもやわらかい音で、曲全体のムードがとてもよいと感じました。

さらに同年「2009年モノ・マスター」バージョン。

ポールのボーカルはほとんど“生音”に聞こえるくらい自然な音になっています。
これもステレオ版リマスターに劣らず、とても聞きやすいいいミックスになっていました。
一番“自然”に仕上がっているのではないかと思います。

さらに、「発売50周年記念盤」のイーシャー・デモ。

とてもラフな演奏だし、ボーカルの歌い方もラフだけど、そのワイルドさが逆に魅力になっているようなバージョン。
ビートルズのメンバーに得意気に「こんな曲つくったよ」と聞かせているポールの姿が目に浮かぶよう。
たぶんジョンだと思うけど、「オー・イェーッ」と掛け声まで出ているのが聞こえる。
・・仲いいじゃん・・。

もうひとつ同じ「50周年記念盤」のセッションズに入っている「インストゥルメンタル」バージョン。

バックの優雅なクラリネットを中心とした演奏とジョンの素敵なギター・プレイの見事なマッチングがよくわかるバージョンとなっています。
けっこう細部にジョンの“気遣いある”ギター・テクニックを聞くことができます。
ボーカル無しで聞いてみると、この曲がもともとしっかりとした素晴らしい曲であることを再認識できます。

最後は「50周年記念盤」のジャイルズ・マーティン編集、本番バージョン

左右の分けもオリジナルとかなり異なっています。
ポールのボーカルが豊かな音に聞こえます。息づかいまでよくわかる。
バックのクラリネット中心の演奏は全体に馴染むようなやさしい音色と音量に調整されている。それが流れるように展開しているのが実に見事です。

 

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