「ゆかいな珍名踏切」という本を読んだ。
『ゆかいな珍名踏切/今尾恵介著(朝日新書)』という本を読みました。
ブックオフで見つけたのですが、著者は地図研究家で一般財団法人日本地図センターの客員教授、日本地図学会専門部会主査などという肩書の方です。
路線名だとか、駅名の「珍名」ならなんとなくわかりますが、「踏切」の名前で珍名を探そうという視点が独特です。
しかも、その珍名から由来を尋ねてご近所の人や通りかかった人に話を聞いたり、図書館などで調べたりということをコツコツと続けていく著者にはなんだか頭がさがります。
で、実際の“珍”踏切名はどんなんだろうというと・・。
「馬鹿曲踏切」「壺焼き踏切」「パーマ踏切」「レコード館踏切」「虚無僧踏切」「洗濯場踏切」「切られ踏切」「ファッション通り踏切」「豆腐屋踏切」「天皇様踏切」「爆発踏切」
・・などなど、“踏切界”には詳しくない(^^;)私が聞いても面白い名前がたくさんです。
なんでそんな名称になったのか現地を訪ねつつ、いろいろと調べて回るわけです。
たぶんこうであろうというところまでは、ほとんどの踏切でたどり着いていました。
馬鹿曲踏切は、現行路線と異なり、以前の路線が大きなカーブを描いていたので、“馬鹿に曲がっていた”ことからそんな名前になっていたり、洗濯場踏切は、かつて湧き水が出ていてけっこう大きな洗濯場があったのだということを近隣の方から聞き出したりしています。
でも、大きな下水管が埋設されたことによって水脈が断たれ、湧き水も止まり、廃止されてしまったのだというところまで突き止めています。
そして踏切近くを探すと、かつて洗濯場であった痕跡まで見つけることに。
それがどうした、という人もいるかと思いますが、私はこういうの好きです(*^-^*)
旅行に出たときなど、地元の人から話を聞いて、「かつてこれこれこういうものがあった、あれが名残だ」などと遺跡のようなものを見せてもらったりすると、「ここにはこんな歴史があったのだ」などとしばし感慨を持ちつつ佇むことがあります。
なので、いろいろな珍名踏切の由来などが徐々にわかってくる過程も楽しくて、面白がりつつ読了いたしました。
今度から踏切を渡るときには、その「名前」を見てみようと思います。
身近なところに意外な珍名踏切があるかも。
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