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2023/02/28

「魚眼漫遊大雑記/野田知佑」を読みました。

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『魚眼漫遊大雑記/野田知佑著(講談社)』という本を読みました。
ブックオフでたまたま見つけたのですが、私は今まで野田さんの本を読んだことがありませんでした。

若い頃、アウトドア雑誌「ビー・パル」などに書かれていた文や、作家の椎名誠さんとカヌーに乗って出掛けた様子などは椎名さんの本から存じ上げていました。
それに“カヌー犬”として有名になった「ガク」は野田さんから椎名さんが預かって、いろいろなエピソードがあることも椎名さんの本で読んでいた、そんな感じの状態でこの本を読みました。

読んでみて驚きましたよ。
野田さんはどんな国に行って、どんな人と会っても怖れず(内心はドキドキなのかもしれないが)、スタンスを崩さず、正面から向き合って、どんどんガンガン体当たり的にその国を感じ、味わい、人と付き合っていくことをしています。

椎名誠さんも様々な冒険の旅をしていますが、こちら野田さんの旅は国の体制や、治安などの危険要素満載の中で、同行のカメラマンが尻込みする中、「ま、こんなもんだ」と突き進んで行きます。

そして釣るは、釣るは、しまいには川や湖に飛び込んで捕まえてしまったり、釣っては食い、釣っては誰かにあげたり、釣り尽くし、それら釣果を食い尽くし、様々な政治体制や、お国柄、その国独特のものの考え方、人付き合いの仕方をくぐり抜け、かき分け、あるいは真正面から突破していく野田さんの姿を文章から直に感じて、「こんな頼もしくも、向こう見ずな人がいるものだろうか」という気持ちになりました。

それに、このような面白く、淡々と進んでいくような文体はとても珍しいというか、今まで読んだことがないものでした。
魅力ある文体です。読んでいて楽しいが、次に何が飛び出すんだろうという期待感を抱かせ続けるような文章なのです。

野田さんは「カヌーイスト」っていう新しい言葉を生み出した存在でしたが、川とカヌーの似合う、すごい人でした。※調べましたら、昨年3月に亡くなられていました。この本、読んでおいた方がいいよ、と本棚から呼ばれたのかもしれません。

 

2023/02/25

川上弘美さんの「どこから行っても遠い町」を読みました。

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『どこから行っても遠い町/川上弘美著(新潮文庫)』を読みました。
平成20年に刊行されたものの文庫化です。

連作短編集となっていて、それぞれの短編に登場する人たちが微妙につながっていて、それぞれがそれぞれの人生を歩んでいるんだなぁと、あたりまえのことを思いつつ、でも現実の世界も同様で、あの人もこの人も、私も、私のごく周囲の人たちも、皆が皆、悲しかったり、つらかったり、ほんのりとしあわせを感じたりすることもある人生を歩んでいることにあらためて気付くのでした。

それにしてもこの短編小説に出てくる人たちは“よろこび少ない”人ばかりで、男が女に対しても、そして、女が男に対しても、希望なんて見えてこない人が多すぎる・・のでした。

自分の奥さんと浮気した男と、奥さんが亡くなってから一緒に住むおじいさん二人だとか、大学生なのに、下宿に社会人の男を招き入れ、同棲し、学校をおろそかにしながらアルバイトを超えた仕事で男を支える・・が、最後は男を刺してしまう女性など、次々とさまざまな男女が登場します。

読んでいて、なにかどこかで聞いたような話だと思い、どこだろう?と思っていたら、ラジオの「テレフォン人生相談」に出てくる人たちでした。
時々、その人生相談を聞くことがあるのですが、「この人はいったいぜんたいどういう人生を歩んでいるんだ」と驚いたりあきれたりする人が毎日毎日途切れることなくわんさか相談の電話を掛けてきます。
その人たちにこの小説の登場人物は“酷似”していると思いました。

ということは、奇想天外な絵空事ではなく、この小説に書かれていることは“人間の業”を背負った人たちのノンフィクションではあるものの、実話と言ってもいいくらいの現実味を帯びたものであると思いました。

読み終えたあとも、どよんと重いものが体の中に残るような連作短編小説でした。
からだには“こたえ”ました。少し具合が悪くなりました。


と、ここまで書き終えたときに「あれ・・この本読んだことがある!」と思い出しました。
調べてみたら10年前に読んで、このブログに感想まで書いています。
覚えていないもんだねぇ~(^^;)
読み終えて感想書いたら、やっと思い出しました。

ついでなので、その10年前にこのブログに書いた感想文、全文を続いて載せておきます。
10年前の方がいい感想かも?!なんて思ってしまい、ちょっとがっかりもしたのですが、でもいいや、これも自分の記録です。
あらためて載せておきます。


以下、2013年9月24日にこのブログに書いた「どこから行っても遠い町」の感想全文です。

『どこから行っても遠い町/川上弘美著(新潮文庫)』を読みました。
川上さんの小説には、いつもしみじみさせられてしまうのですが、男二人で奇妙な同居をしながら魚屋をやっている二人の話では、魚屋に住み込んでいるその男性が、魚屋の親父(もうおじいさんだが)の亡くなった妻の浮気相手だったりして、その不思議な関係には読んでいて不思議がる登場人物共々違和感と不思議感でいっぱいになりました。

主婦と姑の関係の話もありますが、それがまた通常のパターンではなくて、互いに変なヤツだとは思いつつ微妙な仲の良い関係になっている話もありました。
むしろ夫よりも互いに理解を深めつつあったりして、その不可解さがまた川上さんの小説の真骨頂でもあります。

小料理屋の女将と若い板前との三度のくっつき合いと、別れの繰り返しの話もありましたが、ただの色恋沙汰ではないところがまた読み甲斐のあるお話でした。女将の「女」としての理不尽というか、訳の分からないところも妙に人生の機微を感じさせてくれました。

この本に出てくる十一の短編は、全ての話がゆるくどこかで繋がっていて、結局世の中って、一言では語り尽くせないそれぞれの不可思議な物語が連なって成り立っているのだと思うと、私も身の回りが急にいとおしくなったりするのでした。

しんみりと深みにはまった本でした。

 

2023/02/24

「亜欧堂田善 江戸の洋風画家・創造の軌跡」を見てきました。

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千葉市美術館で開催されている表題の企画展を見てきました。
亜欧堂田善は、1748年生まれで、活躍時期は1800年代初頭の頃、腐食銅版画家です。
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一部作品については撮影もOKとなっていまして、NHKの日曜美術館で取り上げられたこともあって人出は多く、千葉市美術館はにぎわっていました。
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私も妻から「ぜひ見てみたい」と言われ、二人で出かけたのですが、二百年以上も前の作品とは思えない、“洋”の雰囲気が漂う、日本の風景なのに異国情緒を感じる不思議な作品に驚き、魅了されました。
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残念ながら期間は今度の日曜日26日までとなっていまして、もっと早くご紹介したかった。
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風景だけでなく、世界地図や人体解剖図まで手掛けていて、それらも展示されていました。
こちらもとても興味深い!

この土日、お時間があればぜひ行ってみていただきたいと思いました。

 

2023/02/21

【南先生の玉手箱_0058_暮らしの中で身についていたものができなくなった】

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私の中学時代の担任で美術の先生の現役時代の資料やメモなどの文書を掘り起こして活字化する作業。
今回は、平成15年12月17日の日付がある「らくがき」という通信文の裏面に書かれていたものです。
ひもを縛ったり、、鉛筆を削ったりするということが普段の生活からだんだん無くなってきて、普通にできなくなってきている状況について書かれている文でした。
今回はそれを活字化いたします。


以下、先生の文章です。

学校の学びの中に新しい知識や情報がたくさん入ってきている。学習の幅も広がってきた。
国際識字年などもあったように、すべての国民に平等の学びの場を与えようのスローガンの中で日本でも子どもたちは恵まれた環境の中に育っているようだが、その半面、あそびや暮らしの中で身についていた技術や基本的な動作などが暮らしの変化から体験の場が少なくなって、かなり何かが退化してきたことを具体的に目の前にすることが多い。

このことは、日常の暮らしが便利なために不便にならないと実感できないことでありますが、考えてみると大変な時代だと思います。

今の人たち、子どもたちが特にできないと言うことは、2~30年前まではごくあたりまえに暮らしの中で身についてきたものができなくなった。

五感を通して体感することが少なくなった。
具体的には、何か物をしばる、つつむ、折りたたむ、ちぎる、切る、のばす、ぞうきんをしぼる、のりをつける、ひもを結ぶなど、特に手で何かをにぎることも、つかむことも、何か変な感じだとか、必要な時に体験していないなど、気になることがありませんか。

子どもばかりではなく、私たち大人側も自分自身体感することの弱さなど気になりませんか。

暮らしの変化が影響している。靴のひもがマジックテープ型になって結ぶチャンスが少なくなった。物をきちんと集めて風呂敷に包むこともしなくなった。
便利が悪いことではないが、ものごと手を加えることが少なくなっている。

体を使わなければ不器用になるのもあたりまえ。
いろんなことができないと言う。
能力ではなく、やらないからできないのです。

この前、練習すればすぐにうまくなるよと言ったら、2~3日できれいに鉛筆をけずってきた。

早い遅いの問題をぬきにして、何かにじっくり時間をかけてゆっくりあわてずに続けてみることです。

もうずーっと前のことですが、給食に先割れスプーンが出てきてから、お箸を使わない人が多くなったとか話題になったような気もする。
このお箸ひとつ考えても立派な文化であります。

小さい時に普通に身についているべきことができないのは、本人の責任ではありません。
学校も家庭もじっくり体感させる場を大切にしていきたいものです。

ちょっとしたきっかけで、できなかったことができる。
休業中などは、そんな何かひとつ体で感じることに時間をかけたり、家庭でも勉強は机の外で幅広い生活体験をしてほしいです。

子どものうちに身につくことは山とあります。
そして大人になってからは、なかなか身につかないものです。

私ごとですが、いつも何かできないことや困ったことを思うたびに、小中学生の頃、もっとがんばっておけばよかったと思うことばかりです。

今の若い世代は知識も豊富で暮らしにも恵まれている状況の中で、自分が知っていることを暮らしの中で知恵として生きた力にしてもらいたいと思うのだが、その暮らしに生かす生きる力を身につけさせるのも大人側の暮らしぶりの魅力、生き方の影響が大かと思います。


以上が先生の文でした。

あらためて読んでみて、今はさらにそれが進行しているというか、“悪化”しているというか、手間ひまかけて細々としたことをするからこそ・・という考え方は今や死滅しようとしている・・と思いました。

このあいだラジオで聞いたのですが、「コスパ(コストパフォーマンス:費用対効果)」という私の嫌いな言葉があるのですが、今やさらに「タイパ(タイムパフォーマンス:時間対効果?)」という言葉が普通に使われているとのことでした。一聴して「バカみたい」と思いました・・。

だから映画なんて早回しして、「だいたいこんなんだった」(^^;)っていう《あらすじ》だけわかればいいみたいな、時間節約を自慢している輩もいるんだそうです。
映画館に行って、自分を小屋に幽閉して、映画と正面から向き合うという時間の余裕ある使い方が本来の「タイムパフォーマンス」なんじゃないかと私は思いました。

 

2023/02/20

剪定枝チップ機を借りたら、今年度で終わりとのことでした。

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ここ数年、市からタイトルにある「剪定枝チップ機」を借りて自宅庭の樹木枝の伐採後に使わせてもらっていました。

けっこう大きくて重い機械ですが、市の環境事業所が自宅まで運んでくれます。
そして、たくさん伐採した枝(直径3㎝くらいあっても大丈夫)をシュレッダーのようにどんどん“チップ”にしてくれます。

 

 

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バリバリとチップになって吐き出されてくるのがとても気持ちいい(*^-^*)
精神衛生上もいい感じ!

そしてそのチップは、とてもいい木の香りがして、それを庭に撒きます。
庭がとても爽やかになったように感じます。
さらにそれが栄養となるのか、植わっている草花が春からとても元気になっていくように感じます。

 

 

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便利だし、環境的にもいいんじゃないかと思っていましたが、今年度でこの事業は終了し、今後は一定の大きさに枝を切って、定められた期日に出して回収してもらうことになるとのことでした。

予算的なこともあるのでしょうが、ちょっと「もったいない」と思いました。
市民が自ら伐採した枝をチップ化して自然に帰すということをするというのは、実際にやってみてとても意義あることだと感じていたのです。

とても残念に思っているという声があったということは、上の方に伝えてくださいと担当の方に申し上げましたが「あ、はい・・。」と、ちょっと戸惑った様子でした(^_^;)

今、庭はとてもいい木の香りがしています。

 

2023/02/18

「飲むぞ今夜も、旅の空/太田和彦」を読みました。

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『飲むぞ今夜も、旅の空/太田和彦著(小学館文庫)』という本を読みました。
単行本「ひとりで、居酒屋の旅へ」の一部を加筆修正し、さらに雑誌に掲載してきた未収録コラムをまとめたものになっています。
で、この文庫版は2022年5月発行となっております。

割と近年に書かれたものが掲載されているので、太田さんの文は“角が取れて”とても“まろやか”で読みやすいものになっていると感じました。
それにお酒や肴の話ばかりに重点が置かれているのではなく、その土地やお店の風情や、行った先での人との関わりが太田さんの気持ちと共によく伝わってくるのです。

東日本大震災により、発酵中のもろみがタンクからから溢れてもろみの全廃を覚悟していたが、電気などが一部復旧し、生き残ったもろみが発見され、絞った酒は力強く生命力にあふれ、やがて「希望の光」と名付けられたという話を、当時それに関わった方たちのことと共に書かれているところでは、感動して体が震えました。

大分「こつこつ庵」の『琉球』という、関サバをゴマ醤油ダレに浸けておく、もともとは家庭料理だったものの紹介もありましたが、読んでいるだけで一度でいいから食べてみたいと思いました。
ちょび髭でジャズ・サックス奏者の坂田明さんに似たマスターの様子も親しみやすく描かれていました。

新潟「魚仙」のブリをつかった「ブリなめろう」の描写もうまく、ぜったいに行ってみたい、食べてみたいと思いました。

さらに旭川の「独酌三四郎」という日本でも屈指のいい居酒屋には、《日本三大白割烹着おかみ》(^^;)と太田さんが絶賛する美人女将がいて、大球キャベツ・鉈切り大根・人参・身欠きにしんを麹で漬け込んで発酵させたものについても書かれていました。
歯ごたえのある食感が伝わってくるようないい書きぶりでした。

こんな話が満載で、「小鍋立ての一人鍋」の良さについても書かれていて、それは居酒屋でもいいし、家で一人静かに飲むときにもいいなぁと思いました。

日本全国のお酒と肴と居酒屋とその土地の風情、さらにそこに住む人々の様子、マスターなどのとても心温まるエピソードなども添えられていて、日本の居酒屋世界を堪能しました。
今年はなんとか太田さんが行ったお店の何処かを訪ねてみたいと思いました。
横須賀『銀次』の「しこいわし」なんて食べてみたいですっ!(^-^)

 

2023/02/16

【復刻版】Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』⇒《Midnight Blue /1963》 Kenny Burrell

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十数年前に作っていたホームページ“Modern Jazz喫茶『 頑 固 堂 』”のブログ版復刻です。
取り上げているのは、ケニー・バレルのアルバム、「ミッドナイト・ブルー」です。
今回、再度聴き直して一部文言等を追加・修正いたしました。

Kenny Burrell/g
Stanley Turrentine/ts
Major Holley Jr./b
Bill English/ds
Ray Barretto/conga

①Chittlins Con Carne
②Mule
③Soul Lament
④Midnight Blue
⑤Wavy Gravy
⑥Gee Baby Ain't I Good To You
⑦Saturday Night Blues

コンガで始まる一曲目から、もうソウルフルな展開でキメまくりです。ギターの音色も甘く、渋く、まろやかで、艶やかです。バレルのオリジナル曲ですが、速いフレーズも悠々と弾き、タレンタインのムーディーなテナーに繋いでいます。まさに、見事な展開です。
最後のテーマに戻ってくるところが“おとな”な感じでとてもいい。

二曲目は、ベースのメジャー・ホリー・ジュニアの曲で、ベースの「ズボーン」という間延びしたフレーズにギターが絡んでいきます。ゆっくりと密かに進行していく感じがまたたまりません。
ギターの音色もたっぷり楽しめます。

三曲目は、完全なギターソロで、ギターの息づかいが聞こえてくるような感じで、間近で演奏が展開されているようです。
ささやくような、ため息をつくようなギターフレーズが魅力です。

四曲目は、このアルバムのテーマソングですが、とてもかっこいいギターフレーズが印象的で、コンガがばっちりハマっています。
シンバル・レガートの冷ややかな音もたまりません。
最高の見せ場になっています。

五曲目は、ケニーとスタンリーの絡みが見事で、緊張感いっぱいの出来です。
呼べば応えるような展開から、二人が同じフレーズを弾いたり、“阿吽の呼吸”とでも言えばいいのでしょうか。濃密な曲になっています。
コンガが両者のあいだを“取り持つ”ような形になっているのもカッコいいです。

六曲目は、静かな1930年代のスタンダードです。
バラードのような感じが少しするブルースといった印象です。雰囲気満点の曲ですね。
ワンフレーズ、ワンフレーズをじっくりと味わいながら聞くといった感じの曲で、「オトナになったなぁ」(^^;)なんて思わず感じてしまったのでした。

ラストは、エレクトリックなギターサウンドが前面に出てくる印象です。それにタレンタインがぐぐっと絡んできます。
スインギンなビートが味わえます。
ドラム、コンガのリズム隊はゆっくりと曲を蠢かしているのでした。

 

2023/02/14

「椅子がこわい -私の腰痛放浪記-/夏樹静子」という本を見つけて読みました。

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『椅子がこわい -私の腰痛放浪記-/夏樹静子著(文春文庫)』という本をブックオフで見つけ、とても気になり購入。さっそく読んでみました。

平成9年に刊行されていたものです。
著者夏樹静子さんが1993年から約三年間、原因不明の激しい腰痛(その奇怪というか異様な症状は障害というくらいひどい)に悩み、心身ともに苦しみ抜いた様子から始まるのですが、もう読んでいるだけでつらい・・。

もう治らないんじゃないか、このまま死ぬのか、という状態でワラにもすがる思いで整形外科だけでなく、東洋医学や聞いたことのない治療法、民間療法、ありとあらゆる治療法にすがる夏樹さん。めっちゃつらそう・・。

名だたる病院の高名な先生、あるいは「この人なら絶対に治る」と奨められた大先生のもとにも行くのですが、すべてダメ。
お手伝いさんから庭に池があると動かない水に悪いことが溜まってしまうから水を抜いてみたらどうか、なんて話も、最初はくだらないと言っていたものの、最後にはそれもやってみよう・・などということになり、もう元の生活に戻るのは絶望という状況になるまでが克明に書かれています。

本の裏表紙に「三年間あらゆる治療を受けた末に完治した感動の闘病記」と書かれていますから“ネタばれ”にはならないと思いますので、書きますが、最後の最後に出会った先生とのすさまじい互いのバトルの中繰り広げられた入院・治療により灯りが見えて来たときには読んでいる私まで体が震えました。

こんなことがあるのか!という驚きの結末はぜひ読んでみていただきたい。
夏樹さんもこの本の「あとがき」で書かれていましたが、全国に腰痛に悩む人はたくさんいます。
・・私も一時期杖を突いて歩くようなひどい状態になったことがある。今でも時々ひどい痛みに悩む時期があったりする。
そんな人にも希望が見えてくるというか、あきらめずに良い先生、良い治療法とめぐり合えば光が見えてくるという本でした。

それにしても、夏樹さん、激しい痛みと苦しみの中でよくここまで克明に闘病記が書けたものだと、その精神力にも驚きました。

この本は大事にとっておこうと思います。

 

2023/02/12

「君のいた時間/伊集院静」を読みました。

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『君のいた時間 -大人の流儀-/伊集院静著(講談社)』を読みました。
私にしては珍しく新刊本です。

先日、伊集院さんご自身がラジオに出演され、この本のことについて大竹まことさんからインタビューを受けているのを聞いたので、すぐに書店に行き、買い求めたのです。

この本は、伊集院さんのご自宅で飼っていた犬「ノボ」との長いつきあいと、その死について、そしてノボのほかにもお兄ちゃん犬や一緒に過ごした友達犬もいて、三匹とも長生きはしたのですが、亡くなってしまいます。

担当編集者から「ノボ」について本を書いてほしいと言われたときは、伊集院さん「そんなもの書けない」と断ったようですが、結局今回読んでみたらとてもいい本になっていました。
奥さんから書いてくださいと言われて最終的にこの本になったわけですが、亡くなった犬達にとっても、そして伊集院さんにとっても、家族にとっても、さらにペット・ロスに日々哀しい思いをしている人にとっても“いい本”になっていたと思いました。

伊集院さんがこの本の中で書かれていますが、人が暮らしている中で、安堵を得るなんてことはそんなにあるものではありません。

人は少し間違うと不安をともなう領域のすぐそばで生きているのだろう、ともおっしゃっていて、それは多くのひとがそうなんだと私も感じました。

そんな不安を解消してくれたり、忘れさせてくれるのが家族や友、隣近所・・などなど自分以外の人です。

私も訊かれることがありましたが、「しあわせとはなんだと思いますか」なんて訊く人がいます。

よくわからないです。
でも、安心や安堵を感じるあたりに「しあわせ」のにおいを感じるってことがありませんか。

この本に登場する犬達がそんな「しあわせ」に一番近いものを感じさせてくれていたのだということが読んでいてわかりました。

誰かをしあわせにする・・なんてだいそれたことは考えずに、まずは心配をかけなさんナ・・と伊集院さんはおっしゃっています。

ささやかなしあわせに“めぐりあう”ヒントがここに書かれていたと思いました。

 

2023/02/11

アーティスト すずきらな さんの「1年でやりたい100のコト」にならって私も「1年でやりたい77のコト」をどんどん出してみた(#^.^#)

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すずきらな さんというアーティストがいます。
千葉県旭市出身で、黒板アートや壁面アートをはじめ、さまざまな作品を描かれている方で、とても若い。
私は旭市の古民家美術館で初めてご本人と作品に出会い、圧倒的に素晴らしい作品とご本人のアクティブな姿に驚き、その後は、らなさんの活動に注目しています。

昨年は成田空港のターミナルに、らなさんのクリマス限定のガラス絵が登場し、日本に来た外国の方々もきっとその素晴らしさに驚いたことでしょう。

 

 

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そんな、らなさんのTwitterで見つけた「すずきらなの1年でやりたい100のコト」!
とても面白くて私もワクワクするようなことがたくさん列挙されていて、楽しい気分になったと同時に、私もいくつか《やってみたいコト》を挙げてみよう、そうすれば毎日がもっと生き生きするんじゃないか、などと思い立ったのです。

掲載している画像は参考にらなさんのやってみたいコトです。

では、私はラッキー7に因んで「77のやってみたいコト」を挙げてみます。

《今年1年でやりたい77のコト》

1.コラージュ作品を最低でも一点は作成する。

2.カメラを新調する。

3.ブログ版「ビートルズ研究室」で15曲以上の研究を進める。

4.東京勤務時代の友人、5人以上と会う。

5.ブログ版「ジャズ研究」アルバム10枚以上を取り上げ、アップする。

6.読書はひと月6冊以上を目標。読後感はブログにアップ。

7.ブログで続けている「南先生の玉手箱」、10作以上を活字化してアップする。

8.特に人物を中心に作品と成り得るような写真(出来れば新調したカメラで)を撮る。

9.上記に加え、モノクロ写真にもチャレンジする。

10.人を呼んで珈琲を振舞えるような機会、時間を持ちたい。

11. 宝塚歌劇に複数回行きたい。

12. 「便箋喫茶」というものの存在を新聞で知り、ぜひ一度行って、そこで手紙を書いてみたい。

13. 純喫茶めぐりをしたい。

14. 自然あふれる公園を選んで4㎞程度の散策を50回以上したい。

15. 毎朝、珈琲を淹れて家族に飲んでもらう。

16. モダン・ジャズを毎日聞く。

17. 今まで使ったことのないコーヒー・ドリッパーを入手して、美味しく淹れる術とそれに見合う豆を見つける。

18. 軍畑(いくさばた)から澤乃井を通って御岳までのルートを再度歩いてみたい。

19. 料理のレパートリーを十種以上増やす。

20. 宮沢賢治が収集していて、賢治の作品にも影響を与えたと言われるSPレコード盤250枚分が編集された盤があることを知ったので、入手し、聞いてみたい。
  ※収集時は豊かな作品を書いていた時期と重なっていたらしい。

21. 映画を10本以上見る。

22. 虎ノ門にある喫茶店「ヘッケルン」の名物プリンを食べてみたい。

23. 同じく虎ノ門にあるイタリアン・レストラン「ハングリータイガー」の名物スパゲティー「ダニエル」をもう一度食べたい。

24. 美術館を最低“三館”は訪ねたい。

25. 現在使っているオーディオのスピーカーに70年代のニアフィールド・モニターとして活躍していたオーラトーンの「5C」を加えたい。

26. おいしい蕎麦屋さんを何店か開拓したい。

27. 撮り溜めた写真から絵葉書を印刷して、実際に葉書として誰かに送ってみる。

28. 飼い猫のマロンとさらに仲良くなる。

29. 庭の草刈りを定期的にして、あまりボサボサにしない。

30. 成田山にお参りして、ついでに家族でウナギを食べて来たい。

31. 映画「ふしぎな岬の物語」の舞台になった岬の喫茶店に行ってコーヒーを飲む。

32. 白山にあるジャズ喫茶「映画館」でジャズを聞いてくる。

33. 鎌倉をのんびり散策する。

34. コロナ禍でご無沙汰してしまったジャズ喫茶「リラクシン」で幻のスピーカー「ガウス」の大音量ジャズを楽しむ。

35. 日本酒、富山の「銀盤」が懐かしいので飲んでみたい。

36. 保田海岸でシーグラス拾いをする。

37. 録り溜めてあるラジオ日本の番組「オトナのJazzTime」を聞き直す。

38. ジャズのコンサートを聞きに行く。

39. 博物館を訪ねる。

40. 有楽町駅近く「ジャポネ」のB級スパゲティーをまた食べに行く。

41. めん徳二代目つじ田麹町店でつけ麺を再度食べたい。

42. 新しく「美味しい日本酒」を開拓。

43. やさしく、スムーズな運転をいつでもする。

44. 人物観察を楽しむ。

45. 素敵な珈琲カップを手に入れたい。

46. 横浜のみなとを散策する。

47. 横浜中華街で食事する。

48. おいしいカレー屋さんを見つける。

49. 首の痛みを治したい。

50. カセットテープやMDに保存されている過去の対談ラジオ番組を聞き直す。

51. 神田神保町の古本屋街で本を探し回る。

52. 骨董市を探して出掛けてみる。

53. 録り溜めされているDVDを少しずつ見ていく。

54. 二年前、入院して死にかけた後、退院して書き始めたエンディングノートの続きを書く。

55. 毎朝、廊下・階段・脱衣室・トイレ掃除を7時半までに終わらせる習慣をつける。

56. 「正直」に「誠実」に、それを自然体とするように日々生きていく。

57. 居酒屋の達人・太田和彦さんが紹介した居酒屋に一軒でも行きたい。

58. 我が家の庭にやってくる沢山の種類の鳥の名前を調べる。

59. 気になること、興味を持ったことに関する新聞記事のスクラップをする。

60. 八街市のジャズ喫茶「ブルックリン」にはコロナ禍以来行っていないので、再訪する。

61. 新調した iPhone に入っている曲でプレイリストをいくつか作る。

62. 灯台のある所に何か所か行ってみたい。

63. デザインの良い切手を使って手紙を送る。

64. 店が移転し、引き継がれた形で営業を継続しているカレー店、銀座「ニューキャッスル」で久しぶりにカレーを食べる。

65. 夷隅郡大多喜町にある珈琲抱(HUG)でコーヒーを楽しみたい。

66. 東京の有名な珈琲店で本格的なコーヒーを飲んでみたい。

67. 東京にある日本庭園を何か所か訪れてみたい。

68. 寄席で日がな一日落語を聞きたい。

69. 久しく行っていないスポーツ観戦に出掛けたい。

70. 小さなテントを買って、自然公園で一日のんびりと過ごしたい。

71. 古い建築物を探して歩きたい。

72. 赤坂・四川飯店で十数年ぶりに麻婆豆腐のランチを食べてみたい。

73. 匝瑳市の珈琲店「ドゥ・ムートン」のコーヒーを飲んでみたい。

74. 俳句を詠んでみたい。

75. 中学時代の担任の南先生とジャズをアナログで心ゆくまで聞き、ジャズ談義をしたい。

76. 家族で温泉に行きたい。

77. 人のためになることを何かひとつ実現したい。

以上です!途中でネタが尽きるかと思った・・(^_^;)

 

2023/02/10

最近よく聞くフレーズとそれに対する私からの疑問と、さらにそれに対する相手方の予想答弁もところどころ付けてみた

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丁寧に説明する → 丁寧に説明したことは一度もないですね、いつ丁寧に説明してくれるんですか? → 丁寧に説明出来なかったことについて丁寧に説明していきたい・・・無限連鎖を続けているうちに何がなんだかわからなくしていく手法・・・

異次元の少子化対策 → これから子持ち世帯の人に話を聞いていきたい → なんだ何にも考えていなかったんだ → やがて児童手当に所得制限をするかどうかという実に“しょぼい”話になってきた → 異次元の無責任政策だとわかった

防衛費を増額する → 増額した予算は何に使うの?ミサイルは何基買うの? → 増額についてはよく検討してきた、だが中身は言えない、でもよく検討してきた・・。ミサイル何基などというのは機密事項だ議論の場では話すことはできない → じゃ「防衛に必要だ」と言えばなんでもできるじゃないの

まさに検討しているところだ → 検討している間に問題が深刻化しているんだけど → 検討を“加速”させたい → 検討した結果が知りたいのだ、加速って何?いつまで加速しているの? → そこでさらに検討を加速させたい → (^_^.)

総合的に判断する → 都合のいいように判断するってこと? → まさにそれを総合的に判断したい → ああそうですか

適切に行っていく → やっつけ仕事で辻褄合わせしていくってこと? → まさにそこを適切に実施したい → 総合的と適切の“合わせ技”で“のらりくらり”と逃げ切るってこと? → まさに総合的に適切に判断し、実施していきたい → (T_T)

スピード感をもって進めたい → とりあえず“急いだふり”をするってことね → ・・・・・ → スピード感を持つんじゃなくて、スピードを上げろよ!

緊張感をもって進めていきたい → 真剣に取り組んでいる“ふり”だけしておこうってことね → ・・・・・ → 緊張感を持つんじゃなくて、緊張すればいいんじゃないの! → ・・・・・

マイナンバーカードが健康保険証の代わりになるすごいだろう → でもって健康保険証は廃止する → 意地悪だねぇ、じゃカードの無い人はどうなるの?まだいっぱいいるし、作りに行けない人もいるし、医者に掛かるなっていうの?重病の人はカードなんか作りに行けないよ → 健康保険証に代わる資格証明的な物を発行できるようにする、ただし有料だ → 元の健康保険証に戻せば予算もかからないし、誰も困らないし、一番いいよね → うぐぐ・・

敵基地攻撃能力を保有したい → 敵がこちらにミサイルを打ち込む前に敵基地を攻撃するの? → そうだっ! → でもどんな専門家も相手がミサイル発射するまでは何処に打ち込むのかわからないって言ってるよ → うるさいっ! → もしも仮にこちらが先にミサイルを撃てたとしても、それが着弾したら敵国はこちらにミサイルを報復して撃ってくるし、「先制攻撃をしたのは日本だ」と言うよね → えぇと・・ → ロシア軍がウクライナにしているように次から次へと日本の都市にミサイルを打ち込んでくるよ → えっ? → 日本人がたくさん亡くなるし、都市は破壊され壊滅し、さらに敵は最も効果のある原子力発電所を狙って撃ってくるよね → は、はぁ・・・ → なのになぜ今原子力発電所を増やそうとしているの?日本は壊滅するよ → うるさいっ!!

同性婚を認めたり、婚姻時に氏の選択を認めると「社会が変わってしまう」と言っていましたね → 社会の根幹への変化について言った → 「・・・てしまう」って言い方は、悪い方向にいってしまうという時に使われるのであって、いい方向に行く時は「・・・てしまう」という言い回しはしないと思いますよ、違いますか? → ・・・つい本音が・・・

LGBTについて誤解を与える発言をしてしまったなのらお詫びする → 誰も誤解していないよ、あなたが思っていたとおりのことを正確に聞き取ったので、みんな怒ってこんな騒ぎになったんだよ → えっ?!あ、そうなんだ・・・

反省すべきことは反省すべきこととして反省したいと思います → で、何を反省してんの? → えぇと、なんだっけ??

そのご指摘はあたらない → あたってるよ図星です

まだまだい~っぱいあるけど、きょうはこのへんで。

 

2023/02/09

『The Beatles REVOLVER SUPER EDITION を聞く・第五回 REVOLVER EP を聞いてみた』

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ビートルズの「リボルバー スーパー・エディション」を聞いてみる企画、ラスト1枚になりました。
今回は、「リボルバー EP」を聞きます。
この「EP」と称されている盤に入っている曲は、アルバム「リボルバー」には入っていない曲ですが、アルバム「サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド」における「ストロベリーフィールズ・フォーエバー」と「ペニー・レイン」のようなものだと思います。
要するにリボルバー・セッションで録音されたシングル曲という感じでしょうか。

ビートルズは、基本的にシングル曲をアルバムには入れない(レコードを買ってくれた人に曲がダブってしまうと申し訳ないという、自分達の若い頃の経験からだと思います)ことにしていたので、この二曲があふれてここにEPとして新たにニューミックスが登場し、私たちファンがそれを聞ける、というわけです。

では、聞いてみましょう。


1.PAPERBACK WRITER (New stereo mix)

いきなり、ボーカルがくっきりとしています。
ギターの音もあまりリバーブが掛かっておらず、クリア。
さらにリンゴのチャキ・チャキいうハイハットもとてもはっきりと聞こえます。
でもってバックのコーラスもかなりクリアに聞こえて、なんだか全体に“目が覚めた”よう(#^.^#)
ポールのベースの音は芯がある感じで硬質な音でした。
いやもうかなりオリジナル・ステレオとは異なっていました。


2.RAIN (New stereo mix)

こちらもジョンのボーカルにあまりエコーが掛かっていなくて、はっきりと聞き取れます。
ポールのベースもペイパーバック・ライター同様、かなり硬質で芯がある感じ。フレーズもよく聞き取れます。
バックのコーラスもはっきりとしていてとてもクリアな印象です。
リンゴのドラムもはっきりとしているのですが、この曲のグルーブ感からいくと、オリジナルのもやもやした方が私には好みでした。


3.PAPERBACK WRITER (Original mono master)

今度は、オリジナル・モノ。
とても馴染みのある感じで、ニューステレオ・ミックスと比べると・・やっぱりこっちがいいなぁ(^_^;)
勢いがあるっ!


4.RAIN (Original mono master)

レインもこっちがいいなぁ^_^;
“ぐねぐね”とボーカル、楽器が絡みつくようなミックスがこの曲想には合うんじゃないかと思います。
たぶん発売当時に聞いていたら、ビートルズはいったいどこに行こうとしているんだろうと不安と期待に心乱れたような・・そんな感じがいいのです。
とても新しい感じがするこの曲、オリジナル・モノにはその魅力が詰め込まれているような気がします。

 

2023/02/08

「骨董市で家を買う」というセンセーショナルなタイトルの本を読みました。

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『骨董市で家を買う -ハットリ邸古民家新築プロジェクト-/服部真澄著(中公文庫)』という本を読みました。

タイトルにあるように、骨董市で骨董と一緒に「古民家」が売られているのを見て、著者の作家・服部真澄さんが本当に買ってしまう・・というドキュメンタリー的小説です。
で、それを見てハラハラしたり、驚いたり、応援したり、冷静にアドバイスしたり、うろたえたりする夫もそこにいる、というものでした(^^;)

そもそもが骨董市で「古民家あります」みたいな売られ方をしているということがあるんですね!という驚きがありました。

そして、実際にその古民家を地方から解体して運び、東京に持ってきて使いやすいように再構築するという手法が実際にこの本の中でリアル・ドキュメンタリーとして物語られるのですが、1990年代後半くらいにこの本が刊行されているところから逆算すると、まさに古民家移築の“先駆者”と言ってもいいくらいの時代です。

それをこの著者は“向こう見ず”というか、度胸があるというか、果敢に挑むわけです。
自らの空想の中に描いていた理想的な古民家をアレンジした住まい&仕事場を求めて!

骨董屋さんから紹介されたいくつかの古民家から気に入ったものを決め、解体、運搬、実際に建築する時のために切ったり削ったり、番号付けをしたり、実際に家として成立するまでは想像を絶する苦難が待ち受けていたのですが(それも三度、四度、五度、六度と何度でも大ピンチが訪れる)、総合プロデューサ的役割を骨董屋さんがやり(途中宗教にハマってしまったりして仕事は遅々として進まない(T_T))、設計士が入り、工務店が入り、建具も古民家で使われていたものを小さくしたり調整したりして使えるようにする建具屋さんも入り、漆喰も専門家を読んだり、さらにさらに様々な専門家が来て予算は膨らみ、工期は延長に次ぐ延長を重ねるのでした。

この奮闘記を読んでいるだけで、こちらもハラハラドキドキするわけですが、でも徐々に著者の考えている古民家移築の姿が見え始め、添えられている写真にも個々の部分の素敵な設えが見えてくるとワクワクしてくるのです、読んでいる私も(#^.^#)

実に見事な展開と巧みな文章で最後まで一気に読ませてもらいました。
いやもう、スリルとサスペンスまで味わいながら楽しく読ませていただきました。
古民家・・以前から興味を持っていたのですが、いいなあと思いつつ読了いたしました。

 

2023/02/07

異空間に迷い込んだ話・後日談

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このあいだ、このブログに、初めて出かけるところにクルマで向かって行ったら、いつまで経っても目的地に着かず、同じところを走っていることに気付き、すれ違う通行人も同じ人が何度も現れ、やっと目的地に着いたらそこはなんだかこの世の空間ではないように感じ、気付くと感覚がないのに失禁していて、あわてて逃げ帰って来たという話を書きました。

そんなことがあって、妻にもその話をしたわけですが、それから一週間後、妻は長男が幼稚園の頃のママ友とお茶をする機会にこの話をしたんだそうです。

そしたら、まず同じところを走っているような感覚になったという話と、すれ違う人が同じじゃないかと気付いたところまで話した段階で、「ああ〇〇から〇〇まで抜けるあの道じゃない?」とズバリ私が走った道を言い当てたというのです。

そのママ友の彼女はずっと以前から色々なものが見える人で、私のような年に何回か見てしまう、というような感覚ではなく、かなりいつも色々見えている人のようだということは何年来の付き合いなのでよく存じていました。

「あの道はヤバいよ」ということで(^-^;彼女も走ったときに気付いていたとのこと。
私が何度もすれ違った人は、「寂しい生活をしていた人で保護を受けていたんじゃないか、そして一人で亡くなり、その時失禁していたのだろう」と・・。
私が失禁したのは、その人が「私にある程度の霊感のようなものがあることがわかり、乗り移ったんだろう」ということでした(T_T)知らなんだ・・怖ろしい。

私なりに考えると、私にはあちらの世界へのアンテナのようなものが付いていて、時々受信してしまうのだと思うのです。

なので、昨年末のギャラリー喫茶が開いていて、お客さんも入っていたのに、私が行ったその場所は同じ時間、同じ場所なのに門が閉まり店に客もいなかった、あのとき、そして今回のクルマで出かけた時に経験したことは、たまたまアナザー・ワールドへのアンテナが受信状態に入り、私自身が誘いこまれてしまった・・ということなのだと思いました。

どこかに出かける時には、まだあの経験から時間も経っていないので、用心しています。
もう二度とイヤです・・。

 

2023/02/06

「趣味は何ですか?/髙橋秀実」を読みました。

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『趣味は何ですか?/髙橋秀実(たかはしひでみね)著(角川文庫)』という本を読みました。
著者はノンフィクション作家で、小林秀雄賞などを受賞されていて、著書も数多い方です。

冒頭に書かれていたエピソード、著者が講演をしたときに、ひとりの女性から質問があり「先生のご趣味は何ですか?」と聞かれ、一瞬頭が真っ白になり「すみません、ない、ような気がします」と答えてしまい、そこから『趣味』とは何だろう??と考え、この本に結びつきます。

その後、さまざまな趣味を持つ人に会いに行き、インタビューをし、実際に著者自身も体験してみるなどするという形でこの本は展開していきます。

坂本竜馬を趣味にする官僚や航空無線の傍受、蕎麦、ヨガ、スタンプ巡礼、切手収集、消印集め、エコを醍醐味にする人、ウォーキング、茶道、ガーデニング、登山・・趣味にのめり込んでいる達と会い、実際の体験もあったりするのですが、著者は細部に渡って聞き取りをしていて、その趣味の内容も事細かに調べています。

でも、私が感じたのは、著者からは「結局、そんなことして何になるの?」っていう言葉が見えてくるのです。
わかりやすく例をあげると、切手収集にしても、カラーカタログが出ていて、日本のみならず世界中の切手がカラーで掲載されているのになぜわざわざ集めてながめたりしているのか・・っていうわけです。

元も子もない・・と思いました。
走ったから何になるの、とか、山に登ったからどうしたんだ、と言われてしまえばそれまでです。

著者が色々な話を聞いたり、経験をした後、この本の最後の方で、まだ何も趣味としてはいない状態でした。
そこで、「するべきことがあるのにまだ何もしていない状態こそ、生きている実感を得られるチャンスだ」というのです。
「人生の味わい、趣味・・・意外なことに、趣味とは何かをすることではなく、何もしないでいる中にあるのではないかと私は思うに至りました」と、結論付けていますが、私にはこれは大きな勘違いだと思いました。

人は、別に何か得ることがあるから趣味としてやっているわけではなく、ただ単に好きだからやっているだけだと思います。
何か趣味から「意味」や「意義」を見出す必要はないのです。
著者のそういう人たちをながめていることで人生の味わいを感じることが趣味なのだという逆説的な結論は、はっきり言って「つまんない人だ」と思ってしまったのです。※ごめんなさい、著者の方。

私もつい最近、「趣味は何なの?」と聞かれ、“うぐぐ”と言葉に詰まりました。
なぜかというと、何から何までが、どこからどこまでが趣味なんだろうと思ってしまったからです。
私がやっているものの中で、一般に趣味と言われるものをあげていったら数百の数になってしまいます。
結局、「趣味は何ですか?」という質問自体が趣味のない人の質問なんじゃないかと思ったのですが・・・だんだんわけがわからなくなってきたので、本日はこれでおしまいにします。

 

2023/02/05

伊集院静さんの「誰かを幸せにするために -大人の流儀8-」を読みました。

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『誰かを幸せにするために -大人の流儀8-/伊集院静著(講談社)』を読みました。
一連のシリーズ化されたものですが、ブックオフで見つけると楽しみに買って帰ります。

前にもこのブログで書きましたが、伊集院さんのこのシリーズでは他の人のエッセイなどには見られない“歯に衣着せぬ”堂々たる書きぶりがあり、「そうそうそれが言いたかったんだけど、言えなかった」・・という気持ちになるのです。
だからまた読んじゃう^_^;

今回書かれていた内容で特に印象に残ったのは、大切な人や飼っていた犬などが死んでしまったときの悲しみについて。
それは結局消えることは無いのだけど、でも残された人が亡くなった人の想い出と共に生きていくことが大切なんだということ。
最近、私もそれを実感しています。涙が出てくることもあるけど、でも一緒にいろいろなことをしたあの想い出、この想い出を大切にすることが亡くなった人のためにもいいことなんだと思って過ごしているのです。

もうひとつ、自分でもどうしたらいいのかと思っていて、いい方法が見つからないこと。
コンビニの入口にペタッと座り込んで他の人の邪魔になっている若者や、今飲んだ飲料のペットボトルなどをその場に平気でポンッと置いていってしまう人。

伊集院さんはすぐに注意するのだそうですが、相手は返事もせずにちょっと避けたりするとのこと。で、奥さんが「何をされるかわからないから、やめて」と言う。
私も思わず注意してしまうのですが、妻に叱られるのです。

もっと極端な例では、以前、新幹線内で起こった事件について。
凶悪な人間が客を襲ったときに、女性客などを守ろうとして立ちはだかり、殺されてしまった方がいました。
伊集院さんは、自分もそうしただろうとおっしゃっていて、他の乗客を守り亡くなられた方への敬意について書かれているのです。
でも、これは難しくて、結論的なものは見いだせないです、私。

いつも自分で何かしら考えねばならないことが提示され、読んだあとも、しばらくずっと考えてしまう伊集院さんのこのシリーズ、まだ何冊か手に入れているのでまた読後感をここにアップいたします。

 

2023/02/04

昨年に続き、異空間に行ってしまったようです。

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今週の出来事ですが、ある場所(初めて行く所)に行く用事があり、クルマのナビをセットすると、距離は12キロほど、時間は30分程度で到着予定になっていました。

で、余裕をもって出発いたしました。

初めて走る道でしたが、走っても走ってもナビの画面は目的地に近づいていかない・・でもって、気付いたのですがずっと同じ道を同じ景色の中走っているようです。
似たような景色だなあと思っていたのですが、あれれ、道を歩く人とすれ違うとさっきすれ違った同じ人です・・。

ずうっと同じところを走っているのではないか、だんだん恐怖が増してきましたが、なんとか倍の一時間もかかって目的地に到着。
とても大きな建物があり、にぎやかな場所のはずなのに人影はほとんど見えない。

ものすごい寒気がしたのですが、クルマから降りて歩き出すと何かズボンが濡れている。
「えっ」と思ったら自覚なしに失禁していたのです。
ここは「この世ではない」と思い、あわててクルマに戻り、無我夢中で家を目指しました。

今度は30分程度で自宅に到着し、この世に戻れたようでした。
もうそのあとは洗濯したり^_^;大変でしたが、あまりの恐怖にその日は家から出ることができなくなりました。

強烈な恐怖体験でした。

数日後、妻に運転してもらい目的の場所に行きましたが、30分で着いたし、到着した場所は前回私が行った時と同じ時間帯でしたが、にぎやかで人もたくさん歩いていました。
駐車場でもクルマがたくさん動いていた・・。

昨年、古い日本家屋に入っているギャラリーに行ったときに、門が閉まり、閉店の看板が出ていて建物の中をのぞいても照明もついてなくて、誰もいないことがありました。

別の場所に行ってそのことを告げると「いや開いているはずだ」と電話すると、私が行ったときにはギャラリーは開いていて、お客さんも入っていた・・ということがありました。
このときも“異空間”に迷い込んでしまったようでしたが、今回も同様のことが起こったようです。

今は、塩を紙でくるんでテープで留め、身につけています。・・これはけっこう効果がある。
いまのところ異空間からの誘いは止んでいます。

 

2023/02/03

映画「ミスター ムーン ライト」を見て来ました。

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映画『ミスター ムーン ライト(Mr.Moonlight)/2023年 日本 監督:東考育 出演:高嶋弘之、星加ルミ子他』を見てきました。
新聞の広告で知り、あわてて上映館を調べ、ちょっと遠いけれども出掛けました。

歴史的な出来事となったザ・ビートルズの1966年・日本武道館公演を中心に、当時騒動の真っ只中にいた関係者に対してインタビューしていく形式でまとめられた映画でした。

近年、ビートルズの来日だけに特化して様々な関係者からの証言や、事実をまとめて音楽誌に連載したり、さらにそれをまとめ上げて書籍化している人も現れ、ファンにとってはまだまだ初めて知ることが続々と出てきている状況です。

それらを読み込んでいる人には新たな事実などは少ないのでは、と思うマニアックな人もいるかもしれませんが、私はこの映画を見てとても好意的な感覚になりました。

英国のファンクラブの事務をしていたフリーダ・ケリーさん(この方の映画も何年か前に作られて興味深い内容でした)など貴重な方のインタビューもあり、日本人についても当時のことを事細かに話していて、私には新たに知ることもあったのですが、でも今のこの時点でそれぞれの関係者の方々が“目を輝かせて”お話していることがとても良かったと思いました。

今がラスト・チャンスだったのではないかと・・・。
まだ皆さん“ヨボヨボ”になったりしていないし、ある程度高齢になられてはいるものの、自分から見た当時のビートルズの面々や、様々な事象についてしっかりとお話されていました。

「もうそんなこと100回聞いたよ」みたいなことをいうマニアもいるかもしれないけど、既に明らかになっていることでも、これだけの人数の人たちが、ひとつの映画の中で力強く話されている、という事実が作品として残ったということが、とてもいいと思いました。

インタビューの中心には初代の東芝のビートルズ担当ディレクター・高嶋弘之氏と、ビートルズに初めて英国まで行って取材したミュージック・ライフ誌の星加ルミ子さんが据えられていました。
お二人とも何度も様々な機会にさんざん話したであろうお話を“生き生きと”したエピソードとして語られていて、“偉そうな”態度など微塵も見せずにビートルズと日本公演についてこの映画で初めて色々なことを知る人にまでわかりやすく話されていました。

なかなか出来ることではありません。「あれはオレがいなかったら」とか「私だったから出来た」みたいな話しぶりにならないのがお二人の人柄が出ていてよかったのです。

高嶋さんが今もやっている「1966カルテット(※1966はもちろんビートルズ来日年に因んでいます)」という弦楽とピアノのユニットのコンサートに行ったときに、ロビーにはビートルズの貴重な資料が数多く展示され、高嶋さん本人がその場に立たれていました。
“おそるおそる”見ていた私にやさしく話しかけてくれて、この映画のインタビューのように当時のエピソードを話してくれたのにはとても驚きました。
どの方にもそうしていて、面倒くさがらずに、当時の楽しいエピソードと共に会話している姿を見て誰にでも出来ることではないと思いました。

映画自体もいいし、ちっとも暗い話題や“うがった”見方に方向性が動くこともなく、見たあとには心に灯がともるような映画でした。見てよかった。
最後に気になったのは、映画のタイトルになっている「ミスター・ムーンライト」が掛からなかったこと・・(^^;)・・あの衝撃的なジョンのシャウトから始まる曲を冒頭、あるいはラストに流したら良かったのにぃ~と思いましたよ(#^.^#)

 

2023/02/02

東海林さだおさんの「ブタの丸かじり」を読んだ。

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『ブタの丸かじり/東海林さだお著(文春文庫)』という本を読みました。
これもブックオフで100円で手に入れたものですが、けっこう古く、初出が1993~1994年の週刊朝日で、その後単行本化されたのが1995年となっていました。

立ち食いステーキが登場してきた頃のようで、東海林さん自らお店に出向き、“立ち食いステーキ体験”をしている様子が書かれていました。
当時は、かなり流行っていたらしく、店内でもそれぞれの立ち食いしている人のうしろに二人ずつ並び、さらに店外では行列が出来ている状態。

やっと順番が回ってきて、さあ食べようとしてもうしろからの無言の圧力が気になり、食べた気がせず、味もよくわからない・・(^^;)そんな状況報告がされていました。
あのブームはなんだったんでしょうか。うちの町内にも一軒そのステーキ屋さんが出来たのですが、あっという間に撤退してしまったのを記憶しています。

蕎麦は打ちたてがうまく、天ぷらは揚げたてが上手いなら、センベイは焼きたてがうまかろうと、実際それが体験できるお店に行ってやってみる話も書かれていました。

炭火の入った七輪、センベイの生地、醤油、味噌だれ、青海苔、七味、白ゴマなどが席に運ばれてきて東海林さん、自分で焼くのですが、期待ほどではない出来上がりと味が正直にレポートされていました。
いつも思うんだけど、東海林さんってけっこうチャレンジャーです。

何十年も前にサトウサンペイさんとスイスに行き、二人きりの旅をしていたときにチーズ・フォンデュを食べ(その当時はチーズ・フォンデュなんて日本人には馴染みがなかったようです)、「きわめてまずい」という印象を持ち、二人で「もうこれは食べるのはよそう」と誓ったらしいのです。
でも、後々、東京であらためて内緒で食べてみたら、やっぱり美味しかった(^_^;)あの記憶はなんだったんだろう・・というようなお話でした。

というわけで、食べ物にまつわる面白い話からどうでもいい話まで盛りだくさんなのは毎度のこと、たのしくヒマをつぶさせてもらいしまた。

 

2023/02/01

【はっPのアナログ探訪_0170: ミセス・ブラウンのお嬢さん / ハーマンズ・ハーミッツ ( Single )】

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このレコードは十数年前に職場の先輩から「もうレコード・プレイヤーも無いし、持っていてもしょうがないからあげるよ」ということで頂いたものです。

「ハーマンズ・ハーミッツ」というバンド名も、「ミセス・ブラウンのお嬢さん」という曲名も聞いたことはあったのですが、どんなバンドなのかも、どんな曲なのかも知りませんでした。

針を落として聞いてみると、なんかずいぶんと古い感じだし、サウンドも申し訳ないけど“さびしい”ものでした。
英国のバンドで、この曲は1965年に全米1位を獲得しているにもかかわらず英国ではリリースされていないようです。
このレコードをくださった先輩の年代でないと、この曲が売れていた頃の状況がわからないと思いますが、私の聞いた感じだと、こういうシンプルで歌詞などもはっきりと発音され、わかりやすい感じの曲が当時“ウケていた”のだな、と思いました。

 

 

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歌詞カードに書かれていた紹介文を見ると、英国ではマンチェスター発のこのバンドと、リヴァプール発のビートルズが人気を分けていた・・というような書きぶりなので、かなりの人気グループだったのでしょうね。

曲の解説文は、「DJ高崎一郎」さんとなっています。古いレコードを手に入れると高崎さんのお名前での解説文をよく見ます。

何度か聞いてみると、だんだん曲の良さがわかってきましたよ(*^^*)
“しょぼい”と思ったギターの音も、「なんだかこの曲調に合っているよな」と思い直しました。
不思議なもので、ヒットしたのも頷けるような気になってきました。

 

 

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余談ですが、歌詞カードの裏側に「ビートルズに続くリヴァプールのエースは誰か?」などという「人気投票」応募券が付いていました(#^.^#)
これはひょっとして当時東芝でビートルズを担当していた高嶋弘之さんあたりの“仕掛け”かもしれないですね(^_^;)
リヴァプール出身のグループを盛り上げようとしていたのでしょう。

まだ数枚、先輩から頂いたレコードがあるので、今後少しずつ紹介していきたいと思っています。

 

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