伊集院静さんの「誰かを幸せにするために -大人の流儀8-」を読みました。
『誰かを幸せにするために -大人の流儀8-/伊集院静著(講談社)』を読みました。
一連のシリーズ化されたものですが、ブックオフで見つけると楽しみに買って帰ります。
前にもこのブログで書きましたが、伊集院さんのこのシリーズでは他の人のエッセイなどには見られない“歯に衣着せぬ”堂々たる書きぶりがあり、「そうそうそれが言いたかったんだけど、言えなかった」・・という気持ちになるのです。
だからまた読んじゃう^_^;
今回書かれていた内容で特に印象に残ったのは、大切な人や飼っていた犬などが死んでしまったときの悲しみについて。
それは結局消えることは無いのだけど、でも残された人が亡くなった人の想い出と共に生きていくことが大切なんだということ。
最近、私もそれを実感しています。涙が出てくることもあるけど、でも一緒にいろいろなことをしたあの想い出、この想い出を大切にすることが亡くなった人のためにもいいことなんだと思って過ごしているのです。
もうひとつ、自分でもどうしたらいいのかと思っていて、いい方法が見つからないこと。
コンビニの入口にペタッと座り込んで他の人の邪魔になっている若者や、今飲んだ飲料のペットボトルなどをその場に平気でポンッと置いていってしまう人。
伊集院さんはすぐに注意するのだそうですが、相手は返事もせずにちょっと避けたりするとのこと。で、奥さんが「何をされるかわからないから、やめて」と言う。
私も思わず注意してしまうのですが、妻に叱られるのです。
もっと極端な例では、以前、新幹線内で起こった事件について。
凶悪な人間が客を襲ったときに、女性客などを守ろうとして立ちはだかり、殺されてしまった方がいました。
伊集院さんは、自分もそうしただろうとおっしゃっていて、他の乗客を守り亡くなられた方への敬意について書かれているのです。
でも、これは難しくて、結論的なものは見いだせないです、私。
いつも自分で何かしら考えねばならないことが提示され、読んだあとも、しばらくずっと考えてしまう伊集院さんのこのシリーズ、まだ何冊か手に入れているのでまた読後感をここにアップいたします。
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