江本孟紀さんの「実は大したことない大リーグ」を読みました。
『実は大したことない大リーグ/江本孟紀著(双葉新書)』という本を読みました。
2014年発行のものなので、大谷翔平選手はまだ日ハムにいる状態で書かれています。
タイトルは割とセンセーショナルな感じですが、大リーグについてそんなに「大したことない」とは書かれていません。
このタイトルを見て買ってみようという人をあてにした、たぶん編集者側が付けたタイトルなんじゃないかと思われます。
実際は大リーグの滑りやすく重いボールや固いマウンド、投手の投球フォームから肘を痛めることが多く、あのトミージョン手術を若くして受ける選手がいる(日本から行った選手もそうなってしまう)ということや、ウエイト・トレーニングに励むメジャーの選手と日本の選手は筋肉の付き方が異なるので、日本人は膝を痛める選手が多い・・などということが書かれいました。
またメジャーには、さらに3A、2A、1Aなどのリーグが有り、数百のチームが存在して、それぞれが利益が出るような経営をしていること、放映権料などの仕組みが日本とは大きく異なり、見習うべきことも多いというようなことも書かれていました。
ただ、大谷にはメジャーに行ったら投手一本に絞った方がいいとおっしゃっていて、まさか大谷が二刀流で活躍し、WBCまで制覇するとは・・江本さんならずとも誰も想像出来なかったのだな、とあらためて思いました。
それだけ、大谷選手がすごい選手なんだと今にして思います。
あとは、今でも江本さんはラジオの解説時などに言っていますが、メジャーの中4日で先発投手5人が投げるシステム、そして100球を境目にして降板する形はむしろ逆に投手にとってきついのではないかということを強調されていました。
当時のダルビッシュ投手も「中4日は絶対に短い。球数はほとんど関係ない。120球、140球投げても、中6日あれば靭帯の炎症も全部クリーンに取れる」と発言していることが書かれていました。
故障のリスクを考えると、メジャーもこのことを検証した方がいいのでは、と思いました。
あとは、プロ野球の地上波中継がどんどん減少していることの理由や、日本人スター選手のアメリカ流出が日本のプロ野球をつまらなくさせるのだ・・ということも書かれていて、江本さんは様々な問題点なども挙げていて、さらに解決方法まで書かれています。
実現はかなり難しそうだし、この本が出た時点から一向に変わったことはなさそうです。
ボールが異なる問題や、メジャーで取り入れられたピッチクロックなどの問題についてもこれからの野球は変化・変更への対応が大変そうです。
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