宝塚歌劇・宙組東京公演「カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~」を観劇してまいりました。
宝塚歌劇・宙組東京公演『カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~(アクション・ロマネスク)』を観劇してまいりました。
コロナ禍に入ってからは極力劇場に行くことを控えておりましたし、今回の公演もチケットも無く、あきらめていましたが、元宙組で現在他組に在籍している方からお声掛けいただきチケットを用意していただきましてトップスター真風涼帆(まかぜ・すずほ)さん、娘役トップの潤花(じゅん・はな)さんの退団公演ともなっている本公演の観劇なりました。
ありがたいです。
真風さんは5年以上トップにいたと思います。独特の男役像を創り上げてきた方だと思いますし、堂々の本格派トップスターになられました。
潤花さんは星風まどか(ほしかぜ・まどか)さんから娘役トップを引継ぎ、2年間くらい相手役をつとめられたわけですが、残念ながら私はコロナ禍の観劇を控えている状況が続き、このトップコンビの舞台を見たのが今回の退団公演が初めてとなってしまいました。
健康状態もずっと心配なことがあったため、仕方ありませんでした。
で、今回の「カジノ・ロワイヤル」は、あの「007」の映画を原作に、宝塚には“持ってこい”、さらに真風さんにも“持ってこい”の作品となりました。
舞台セットももちろん宝塚らしく素晴らしいものでしたし、宙組の“男前”ばかりの男役達のカッコいい立ち居振る舞いは見事!
組子全員の演技も文句なしっ!ストーリーも抜群、脚本・演出は小池修一郎先生なので間違いないっ!(^-^)
娯楽としても楽しめましたし、宝塚の舞台作品としての充実度にも大満足いたしました。
真風さんは大人の男、そして女性に対する恋心の素敵な表現、アクションシーンも抜群で、見事に男役の“仕上げ”が出来たように感じました。
潤さんは、若くて希望に燃えて、それに加えて意志も強く、さらに真っすぐな恋愛感情をもつ主人公の女性を上手く表現されていました。とてもいい娘役トップだと思いました。
二番手男役、芹香斗亜(せりか・とあ)さんは真風さん演ずるボンドとカジノでも、諜報部員としても戦うのですが、いやもうカッコいいったらありゃしません(*^^*)
男役二番手という位置に7年以上置かれているかと思いますが、次期トップに決定されたようで、苦労が報われて本当によかった(*^-^*)
特筆すべきは、天彩峰里(あまいろ・みねり)さん。
悪役かと思いきや、悪と善側の間を行ったり来たり、立ち回って、謎めいているうえに自らの意志も強く、さらに可愛い恋心のようなものまで見せるという難しい役ですが、実に見事に演じられていました。
もうひとつ、長年組長をされていた寿つかさ(ことぶき・つかさ)さんも、この公演で退団されるという報があり、寿さんの登場シーンはさすがと思わせました。
またラスト、おまけのショーでもセンターで男役群舞をダンディーに見せてくれ、芹香斗亜さんが歌い終わるところに行って「宙組のあとはまかせたよ」というようなシーンもあり、そのときは万雷の拍手でした。
「すっしい」さん、今まで宙組を力強く、そしてやさしく見守ってくれてありがとうございました。
最後の方では、退団するトップ二人のデュエット・ダンス、さらに真風さんがその後にソロでミラーボールの煌めきの中で踊るスペシャル・シーンもあり、涙が自然と流れました。
星組の若手だった時から頭角を現し、独自の男役境地に立った真風さん、素晴らしいトップスターでした。
奇しくも次期トップの芹香さんも星組で若手の頃から頭角を現わしていたのも同じ、組替えで宙組に来たのも同じ、きっとまた独自のトップスター像を見せてくれるでしょう。
トップ退団の寂しさと共に次期トップへの期待もふくらんだ観劇となりました。
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