文藝春秋の「巻頭随筆・百年の百選」という本を読みました。
『巻頭随筆 百年の百選/文藝春秋編(文藝春秋)』という本を読みました。
創刊100周年を迎えた月刊誌『文藝春秋』の創刊号から続いている企画「巻頭随筆」での数ある寄稿の中から選び抜かれた100篇を掲載したものです。
実にページ数は414頁に渡っておりました。
内容は様々。
橋本首相当時の行政改革で、省庁が再編され、その省庁名について国民が日々親しみ、誇りを持てる国家行政機関となるのにふさわしい名称を考えてほしいという尾崎護国民金融公庫総裁の文が載っていて、私も今や“こんなんなっちゃいました”という名称も有り、私も深く同感した生真面目な文も有りました。
かと思えば、読売新聞グルーブの渡邉恒雄氏の文は最初から最後まで自分と日テレの社長だった氏家氏の出世街道自慢話に終始するもの・・誰がこんなの読みたがるのか・・自分だけだろう・・というような文も有りました。
浅田次郎氏が小説家になったきっかけ、子供の頃の担任の先生から「君は嘘つきだから、小説家にでもなればいい」という言葉がずっと心に残っていて、結局小説家になった話・・どういう気持ちで先生はそんなこと言ったのか・・。
山村紅葉さんがかつて国税局の調査官だった話。
かつての習慣が今でも抜けずに、電話では自分から名乗らないし、頼まれもしないのに、レストラン・バーではテーブル数や回転数、キープされたボトルの銘柄などから客単価を思わず計算してしまう自分に気付く、などの話題が面白かった。
専門的に過ぎてあまり興味を持てない話や、単なる家庭の“グチ”など、玉石混交という感じを持ちましたが、逆にそれが“箸休め”的な効果を出していて、ついに400ページを読んでしまいました。
イモトアヤコさんや、長嶋茂雄さん、小池真理子さん、加藤一二三さんなど、多彩な顔ぶれの執筆陣ということもあり、誰でも気軽に読めるような設えになっていました。
ちょっと“お茶しながら”読み切ってしまいました。
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