横芝光町のギャラリー『笑虎』が閉められることになった。
私も三十代半ばに先生と再会し、その後は長い付き合いになる中で、このギャラリー笑虎は思い出がたくさんあります。
先生の毎年少しずつ変化する作品にふれるのがとても楽しみだったし、この長屋門型の古い日本家屋のギャラリーを建てた棟梁が自分の建てたこの場所でハーモニカ・コンサートを開いたこともありました。
ハーモニカ・コンサートの最中に大きな地震があり、観客は騒然となりましたが、棟梁から「ジタバタしなくていい、俺が建てた家だ。びくともしない!」との言葉に皆、笑顔になったあの瞬間も思い出しました。
爆笑の会場に私もいましたが、後輩なのに貫禄ある堂々とした噺家ぶりに感動したことも思い出します。
最近では、私がこの笑虎に出掛けた際に、なぜか閉まっていてその日は定休日の旨貼り紙がしてあり、中を覗いてみても明かりもついていなかった。
しかし、そのあと別の場所で先生に会い、「おかしい、今日は開いているはずだ」と電話すると、私が行った時間には開いていてもちろん明かりもついて、お客さんもいた・・という恐怖の出来事もありました。
実は今回、訪れるのも最後になってしまうだろうと、カメラを持ってきてギャラリーを撮影しておこうと思ったのですが、カメラはどうやっても作動せず、やっと動き始めたかと思うと絶対にピントを合わさせない・・という事象が発生しました。
今回掲載している写真はその後仕方なくスマートフォンで撮ったものなのです。スマートフォンは動いた・・。
たくさんの思い出のある、いい会場でした。
あのハーモニカの棟梁が建てた立派な長屋門型のギャラリーは、やってきた人達の記憶にずっと残ると思います。
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