外山滋比古「乱読のセレンディピティ」を読みました。
『乱読のセレンディピティ/外山滋比古著(扶桑社文庫)』を読みました。
2016年発行のものです。
タイトルにある「セレンディピティ」とは、《思いがけないことを発見する》という意味なのだそうです。
読書の達人である外山滋比古先生の本の読み方はどんなものだろうという興味で読んでみました。
読んでみると、割と最近私が読書するにあたって気をつけていることや、思っていることと一致することもありました。
本は“身ゼニを切って買う”ということが書かれていました。
自分で買って本を読むということは、それなりに“力を入れて”読むことになるというのは、外山先生と私も一緒です。
仮にその本が期待外れであっても、自分の責任です。そういう、なんていうか「意気込み」のようなものは読書に必要なんじゃないかと思います。
読む速度についても書かれていました。
音読するのがいい、だとか、音読するくらいの速度で読むのがいい、とか、いろいろ説はあるようです。
逆にほんの数十分で一冊を読んでしまう「速読」という技法もあるのですが。
結論として書かれていたのは、『風のように読む』^_^; というもので、ゆっくりと熟読、解読しながら読むということも専門書などにはあるかもしれませんが、ある程度の速度であまり“つっかかる”ようなこともなく読めるのが一番いいのかもしれない、と思いました。
また、タイトルにもあるように「乱読」も必要ではないか、ということも書かれていました。
これも賛成です。
いろいろなジャンル、タイプの本をどんどん読んでいくというのは、私も実感するのですが、なかなか良くて、生活にリズムも出てくるような気がします。
しかも何か心の充実感もあるように思います。
ノートを取ったり、メモしたりすることも時には良いと思いますが、私もやっていたことがありますが、せっかく“乗って”きた読書のリズムが中断してしまうことがありました。
出来ればメモなど取らずに、軽々とリズムに乗って読んでいくのがいいんじゃないか、と思います。
それと、<歩く>ということがいいと思います。
散策している時にいろいろと本に書かれていたことが頭の中を巡り、自分の中で色々考えたりすることが出来るのです。そうすると、あまりメモの必要性も感じないのです。
読書好きの私には、興味深く、同感することも多い本でした。
参考になりました。
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