「不要不急の男/土屋賢二」を読みました。
『不要不急の男/土屋賢二著(文春文庫)』を読みました。
2021年発行となっていますので、ブックオフで購入したのですが、その割には新しい(^.^)
コロナ禍の中、いろいろあれこれ著者が考えたことも書かれていますが、“自粛”などお手の物とばかりに“あらゆる面倒くさいこと”を自粛して(^^;)気ままに、そして奥さんを必要以上に恐れ警戒し、生きている様子がよくわかりました。
土屋さんの本を読むと、「こいつは何、屁理屈言ってんだ」とあきれる人、「自分勝手、我儘にもほどがある」と怒る人、「そうやってブツブツ言いながら暮らしているのが一番」と共感を覚える人、「何を言っているのかさっぱりわからん」と投げ出す人、など(^_^;)いろいろでしょうが、私は「自由気ままに生きているようで、もっとも“生きずらい”人生を歩んでいるのだな」と半ば同情するような気持ちで読んでいます。
男同士だったらケンカにもならないと思いますが、・・いやいやホリエモンやひろゆき氏とケンカさせたら“完勝”するかもしれない土屋賢二さん、話が始まると捻りに捻って「到着点はここかいっ!」で終結する展開は誰にも真似出来るものではありませんでした。
文中のエピソードで気になったのは、「コロナ禍での専門家には不信感しかない」という発言。
そもそも専門家の間でも意見が真っ二つに分かれていたじゃないか、ということと、どんな分野でも結局そんなことじゃないかということも書かれていました。それもそうだな、と思いましたよ。
それからコロナ禍で、「必要だと思っていたものが不要だということも分かってきた」とも書かれていました。
冠婚葬祭、出張、社訓の唱和、社長訓示、親睦会・・などなど。
たしかに、かなり見直されたというか、今まではどんな気持ちで、どんな感じでそれらを過去行っていたのか・・などと私も思いました。
最後には、著者独自の論理論法を“こねくり回す”文に翻弄され、少し“文章酔い”しながら読了。あと五年くらいは読まなくていいや、と思いました。
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